皆様おはこんばんにちは🦎 カメレオン暮らしのあおいです。今日は、爬虫類愛好家の間でも特に渋い人気を誇る「カバヤモリ(Goniurosaurus属、英名Cave Gecko)」について、徹底的に深掘りしてお届けします。
カバヤモリは中国南部・ベトナム北部・日本の沖縄(クロイワトカゲモドキなどの近縁国産種)などに分布する、夜行性の地表性ヤモリです。レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)と同じトカゲモドキ科に属しますが、より冷涼で湿った環境を好み、神秘的な大きな瞳と紫がかった黒地に黄帯の入った美しい体色で、コアな飼育者を魅了し続けています。
一方で、Goniurosaurus属の多くがワシントン条約(CITES)附属書IIに掲載されており、野生個体は厳しく取引が制限されています。流通する個体は基本的にCB(人工繁殖)個体で、価格も5万円〜20万円と高価。さらに「レオパと同じ感覚」で飼うと体調を崩しやすいデリケートな種でもあります。
この記事では、Goniurosaurus属の分類・生態から、ケージレイアウト、温度湿度管理、餌、繁殖、よくある健康トラブルまで、実際に近縁種を飼育してきた筆者の経験を踏まえて、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。「いつかカバヤモリを迎えたい」と憧れている方も、すでに飼育中の方も、ぜひ最後までお付き合いください😊
📝 この記事でわかること
- カバヤモリ(Goniurosaurus属)の分類・分布・代表種
- 野生での生態と飼育下で再現すべき環境ポイント
- ケージ・床材・シェルター・温湿度の具体的セッティング
- 給餌スケジュールと栄養管理(カルシウム・ビタミンD3)
- 繁殖のステップとクーリングの方法
- よくある健康トラブルと予防策
- CITES・入手ルート・価格相場と倫理的な注意点
カバヤモリ(Goniurosaurus属)の基本情報
まずはGoniurosaurus属(ゴニウロサウルス属)の基本プロフィールを整理しましょう。「カバヤモリ」という和名は、英名「Cave Gecko(洞窟ヤモリ)」を意訳したもので、ヒカリモノのような大きな目と岩場・洞窟を好む生態に由来します。日本国内の近縁種であるクロイワトカゲモドキやマダラトカゲモドキも同属で、沖縄諸島の固有種として国の天然記念物に指定されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Goniurosaurus spp. |
| 英名 | Cave Gecko / Tiger Gecko / Leopard Gecko of Asia |
| 和名 | カバヤモリ(属としての総称) |
| 分類 | 有鱗目 / トカゲモドキ科 / Goniurosaurus属 |
| 分布 | 中国南部、ベトナム北部、日本(沖縄諸島・南西諸島の近縁種) |
| 全長 | 12〜18cm(種により15〜22cmに達する個体も) |
| 体重 | 25〜50g(成体) |
| 寿命 | 10〜15年(飼育下、近縁種は20年超の記録も) |
| 活動時間 | 完全夜行性(薄明薄暮活動) |
| 食性 | 昆虫食(コオロギ・デュビア・ワーム類) |
| 適正温度 | 昼22〜26℃ / 夜18〜21℃(夏季も28℃を超えない管理) |
| 適正湿度 | 70〜85%(高湿維持が必須) |
| CITES | 附属書II(多くの種が掲載) |
| 価格相場 | 5万円〜20万円(種・年齢・性別による) |
| 飼育難易度 | 中級〜上級(温度湿度管理がシビア) |
レオパと比べると、カバヤモリは「より冷涼・より高湿・より臆病」と覚えておくとイメージしやすいです。沖縄の山中の岩場や林床、洞窟の入り口付近など、薄暗く湿った冷涼な環境を好みます。日本の梅雨〜初夏のような気候が一年を通じてのベースになるイメージですね😊
Goniurosaurus属の代表種と見分け方
Goniurosaurus属には現在20種以上が記載されており、中国南部・ベトナム北部・沖縄諸島それぞれで固有種が分化しています。ここではペット流通でよく見かける代表種と、日本国内の天然記念物種について整理します。
1. アシナガカバヤモリ(Goniurosaurus araneus)
ベトナム北部〜中国南部産。属内最大級で全長20cm前後に達し、長い四肢と細身のシルエットからアシナガと呼ばれます。黒地に淡黄色の太い帯が複数本入り、コントラストが美しい人気種。ペット流通量は比較的多く、Goniurosaurus入門に選ばれることが多いです。
2. リュウキュウヤモリモドキ系(G. luii, G. kuroiwae complex)
G. luiiは中国南部・ベトナム産で、紫がかった黒地に鮮やかな黄色〜オレンジ帯が入る派手な種。ペット人気が高い反面、野生個体の密猟が深刻化しており、CB個体を選ぶことが倫理的に重要です。
3. クロイワトカゲモドキ(Goniurosaurus kuroiwae)【日本固有・天然記念物】
沖縄本島・伊平屋島・伊是名島などに分布する日本固有種。1978年に国の天然記念物に指定され、捕獲・飼育・譲渡は禁止されています。観察目的での野外探索も保護区では制限があるため、フィールドガイドを熟読の上で慎重に行動してください。本記事の飼育解説は海外CB個体を前提としています。
4. マダラトカゲモドキ(Goniurosaurus orientalis)
渡名喜島・久米島周辺の日本固有亜種。これもクロイワ同様、捕獲・飼育・譲渡が法的に禁止されています。
5. その他の流通種
G. catbaensis(カットバ島産)、G. hainanensis(海南島産)、G. yingdeensis(広東省産)など、近年も新種記載が続いており、マニア向けに少数流通します。いずれもCITES II掲載で、合法ルート(CB個体・正規ブリーダー)からの入手が大前提です。
⚠️ 重要:日本国内のGoniurosaurus属(クロイワトカゲモドキ等)はすべて天然記念物または特定第二種国内希少野生動植物種に指定されています。野外採集・捕獲・販売・譲渡は文化財保護法および種の保存法で禁止されており、罰則の対象です。飼育を検討する場合は、必ず海外CB個体(人工繁殖個体)を信頼できる専門店から正規ルートで入手してください。
野生での生態と飼育下で再現すべきポイント
Goniurosaurus属の飼育を成功させるカギは、彼らの自然下での生活をどこまで再現できるかにかかっています。彼らは標高200〜1500mほどの石灰岩地帯や、湿った渓谷沿いの森林、洞窟の入り口付近に棲んでいます。日中は岩の隙間や倒木の下、洞窟の奥に隠れて休み、日没後に活動を開始します。
気温と湿度の年間変動
原産地の気候は、夏季でも気温が25〜28℃程度に収まる冷涼な山地気候。冬季は10〜15℃まで下がる地域もあり、この季節変動が繁殖行動のトリガーになっています。湿度は年間を通じて70%以上、雨季には90%を超えることもあります。
夜行性と低光量への適応
カバヤモリは完全夜行性で、明るい照明下では強いストレスを示します。瞳孔は縦長スリット型で、わずかな月明かりでも獲物を捕らえる視覚を持ちます。飼育下では強光のバスキングランプは不要で、夜間の観察に赤色LEDやムーンライトを使うのが理想です。
食性と捕食行動
野生下では昆虫類(コオロギ、バッタ、蛾、クモ)、ミミズ、小型甲殻類などを食べています。レオパほど大食ではなく、待ち伏せ型ハンターとして、ゆっくりと獲物に近づいて一気に捕食します。飼育下では1回の給餌量を控えめにし、過食による肥満や消化不良を防ぐことが重要です。
飼育下で押さえる4つの再現ポイント
- 冷涼な室温:夏季のエアコン管理が必須。28℃を超えると食欲低下・脱水のリスク
- 高湿度:床材の湿らせ管理+毎日の霧吹き
- 暗所の隠れ家:シェルターは必ず複数設置(明・暗・湿の3種)
- 静かな環境:振動や急な明るさに極めて敏感
ケージのセットアップ完全ガイド
Goniurosaurus属は地表性ヤモリですが、岩場をよじ登る習性もあるため、床面積を広めに取りつつ立体構造も用意した「ハーフテラリウム」スタイルが理想です。
ケージサイズ
| 飼育数 | 推奨サイズ(W×D×H) | 補足 |
|---|---|---|
| 1匹(単独) | 45×30×30cm以上 | グラステラリウム4530がベスト |
| ペア(♂1♀1) | 60×45×45cm以上 | 繁殖期以外はセパレート推奨 |
| ハーレム(♂1♀2〜3) | 90×45×45cm以上 | シェルターを頭数+1個 |
♂同士は激しく闘争するため、絶対に同居させないでください。♀同士は比較的穏やかですが、ストレス回避のため単独飼育が安全です。
推奨ケージ素材
前面開閉式のガラスケージが最適です。高湿度を維持する必要があるため、通気が良すぎるメッシュケージや爬虫類ラックは湿度ロスが激しく不向き。グラステラリウムやレプタイルボックス、自作木製ケージなどが定番です。
床材
湿度維持と通気性を両立する床材を選びます。以下が定番です。
- ヤシガラ土(ベラボン・バークチップ):湿度キープ力が高く、Goniurosaurus飼育の王道
- 赤玉土+腐葉土ミックス:自然感あり、植栽との相性◎
- 水苔(一部敷き):シェルター下に部分使用で湿度ホットスポットを作る
- キッチンペーパー:検疫期間や幼体期に有効(湿らせて使用)
砂系・サンド系は床材として不適です。誤飲時のインパクションリスクがあり、また湿度維持も困難なため避けてください。
シェルター・レイアウト
Goniurosaurusは極めて臆病で、隠れ家がないと常時ストレス状態になります。以下を必ず用意しましょう。
- ドライシェルター:素焼きの陶器製や流木の洞
- ウェットシェルター:内部に水苔を入れて高湿度ゾーンを確保(脱皮促進)
- 岩組み:天然石を使った隠れ場所(崩落防止のため接着剤やシーラントで固定)
- 登り木・流木:高所への移動経路として
- 植物:観葉植物(ポトス、ガジュマル)またはフェイクグリーン
💡 ワンポイント:岩組みは必ず底板から積み上げ、床材の上に置かないでください。Goniurosaurusは器用に床材を掘るため、岩が崩れて下敷きになる事故が報告されています。
水入れ・霧吹き
常時新鮮な水が飲める水入れを設置します。Goniurosaurusは葉や壁を伝う水滴を舐めることも多いため、毎日朝晩の霧吹きで「滴る水」を提供することが重要です。霧吹き後の湿度は90%近くまで上昇させ、数時間かけて70%程度まで戻すサイクルが理想的です。
温度・湿度・照明の管理
温度管理(最重要ポイント)
Goniurosaurus飼育で最も難しいのが温度管理です。日本の夏は彼らにとって致命的に暑く、冷涼地性のこの属は28℃を超えると著しく弱ります。
| 時間帯・季節 | 推奨温度 | 管理方法 |
|---|---|---|
| 通常時 昼 | 22〜26℃ | エアコン・パネルヒーター弱 |
| 通常時 夜 | 18〜21℃ | ヒーター切でOK |
| 夏季 昼 | 26℃以下厳守 | エアコン24時間稼働+ワインセラー検討 |
| 冬季 昼 | 20〜24℃ | パネルヒーター+エアコン補助 |
| クーリング期 | 15〜18℃ | 冬季2ヶ月限定・繁殖目的 |
夏季は本当にシビアで、関東以南の住居では「エアコン24時間稼働」が標準。電気代を理由にエアコンを切ると、たった1日の高温で個体を失うことがあります。長期不在時はワインセラー(温度設定可能タイプ)に避難させるブリーダーもいます。
パネルヒーター
ケージ底面の半分または1/3に敷き、25〜27℃のホットスポットを作ります。レオパほど明確なバスキングは必要ありませんが、消化に必要な熱源として弱めのパネルヒーターを使用します。サーモスタットでの温度管理が必須です。
湿度管理
常時70〜85%を維持します。床材を常に湿らせ、毎日1〜2回霧吹きを行います。湿度計はデジタル式の温湿度計をケージ内に複数設置し、ホットスポット側と涼しい側でモニタリングしましょう。
照明(紫外線・可視光)
Goniurosaurusは完全夜行性で、強い紫外線は不要です。ただし最近の研究では夜行性ヤモリにも微量のUVB照射が骨格形成や免疫に有益とされており、低出力のUVB(2.0%程度)を1日4〜6時間照射するブリーダーが増えています。可視光のみのLEDライトでも飼育自体は可能ですが、観葉植物を入れる場合は植物用LEDを併用すると見栄えがよくなります。
餌・給餌スケジュール
Goniurosaurus属は昆虫食です。主食はコオロギで、これに各種ワーム類・デュビアをローテーションして栄養バランスを保ちます。レオパほど大食ではないため、量より質を重視して与えるのがコツです。
給餌頻度
| ステージ | 頻度 | 1回の量の目安 |
|---|---|---|
| 幼体(〜6ヶ月) | 毎日〜隔日 | SSコオロギ3〜5匹 |
| 若齢(6ヶ月〜1歳) | 2〜3日に1回 | Sコオロギ4〜6匹 |
| 成体(1歳〜) | 3〜5日に1回 | Mコオロギ3〜5匹 |
| 繁殖期♀ | 2日に1回 | Mコオロギ5〜7匹+カルシウム強化 |
餌の種類とローテーション
- イエコオロギ:主食。栄養バランスが良く、消化も適度
- フタホシコオロギ:イエコより大型・高タンパク。食いが渋いときの切り札
- デュビア(アルゼンチンモリゴキブリ):ストック性◎、低脂質高タンパク
- レッドローチ:食いつき良好、ただし脱走注意
- ハニーワーム:高脂質、嗜好性向上(拒食回復用)
- ミルワーム:補助的に、与えすぎ注意(脂質過多)
- シルクワーム:高栄養・低脂質、繁殖前の♀に最適
カルシウム・ビタミンD3の添加
Goniurosaurusの健康維持にはカルシウムとビタミンD3の添加が必須です。給餌の8割にカルシウム単体(D3なし)をダスティングし、週1〜2回はカルシウム+D3のサプリを使うのが標準的なローテーションです。妊娠中・産卵期の♀には毎回ダスティング+ケージ内に小皿でカルシウム単体を常設するとよいでしょう。
ガットローディング
餌昆虫に与える「事前の餌」も重要です。コオロギ・デュビアには、給餌の24〜48時間前から専用のガットロード飼料(高カルシウム・高ビタミン)や、新鮮な野菜(小松菜・モロヘイヤ・カボチャ)を与えておきましょう。これで餌昆虫の体内に栄養が蓄積され、Goniurosaurusに高品質の栄養を届けられます。
繁殖(クーリングと産卵)
Goniurosaurus属の繁殖は冷涼な冬季を再現する「クーリング」がトリガーとなります。比較的繁殖は成功させやすい属ですが、温度管理ミスは致命的なので、しっかり準備してから取り組みましょう。
繁殖までの準備
- 性成熟:オス約18ヶ月、メス約24ヶ月(体重40g以上が安心)
- 個体識別:写真と体重を記録、健康診断で寄生虫検査を済ませる
- ♀には繁殖前2ヶ月、カルシウム・脂質を高めに給餌(コンディション作り)
クーリングのステップ
| 時期 | 温度 | 給餌 |
|---|---|---|
| 11月(クーリング前) | 22→20℃に徐々に下げる | 通常通り |
| 12〜1月(クーリング中) | 15〜18℃ | 2週間に1回・少量 |
| 2月(再上昇) | 徐々に23℃まで | 徐々に通常頻度へ |
| 3月(同居開始) | 通常温度 | 栄養強化 |
交尾・産卵
クーリング後、♂を♀のケージに導入します。短時間(30分〜数時間)の同居を数日間繰り返し、交尾が確認できたら♂を戻します。♀は交尾後30〜45日で2個1セットの卵を産み、シーズン中に2〜4クラッチほど産むのが一般的です。
卵の管理
産み落とされた卵はバーミキュライトまたはパーライト(水:媒体=1:1の重量比で湿らせる)を入れた孵卵容器に移し、25〜26℃で管理します。孵化までは60〜80日。湿度を保ちつつ過湿にならないよう、容器のフタを1日数分開けて換気します。性決定は温度依存型(TSD)で、26℃前後でメス比率が高くなります。
幼体管理
孵化後の幼体は親と別飼育とし、SSサイズのコオロギから給餌を開始します。最初の脱皮(孵化後1週間以内)を終えてから給餌を本格化させましょう。湿度80%以上、温度23℃前後で管理します。
よくある健康トラブルと対処法
1. 脱水・脱皮不全
Goniurosaurus飼育で最も頻発するトラブル。湿度低下が原因で、皮膚が乾燥して脱皮が剥がれず、特に指先・尾先・まぶた周辺で皮膚が残ったまま壊死する事故があります。対処法は、温浴(25℃のぬるま湯に5〜10分)で皮膚をふやかし、湿らせた綿棒で優しく取り除きます。予防は何より日常の湿度70%以上維持です。
2. 拒食
環境変化・温度過剰・ストレスで容易に拒食します。1〜2週間程度の拒食は問題ありませんが、それ以上続く場合は環境を見直しましょう。チェックポイントは、温度(高すぎないか)・湿度(低すぎないか)・シェルター(不足していないか)・他個体の干渉(同居でストレス)。シルクワームやハニーワームなど嗜好性の高い餌に切り替えるのも有効です。
3. クル病(代謝性骨疾患・MBD)
カルシウム不足・ビタミンD3不足・紫外線不足が原因で骨が変形します。顎が柔らかくなる、四肢が曲がる、歩行困難などの症状が出ます。予防は適切なダスティングと、補助的なUVB照射。発症した場合は爬虫類対応の動物病院で液状カルシウムの投与を受けます。
4. 寄生虫(特にコクシジウム・線虫)
輸入個体や入手直後の個体に多く見られます。下痢、痩せ、餌食いの低下が見られたら糞便検査を受けてください。コクシジウム症は爬虫類の場合、トルトラズリル系の抗原虫薬で治療します。新入個体は最低1ヶ月の検疫期間を設けるのが鉄則です。
5. 卵詰まり(産卵障害)
♀に多いトラブル。カルシウム不足、産卵床の不適合、産卵スペース不足が原因。お腹が膨らんだまま3〜5日以上産卵しない場合は緊急事態です。すぐに爬虫類専門の動物病院へ。予防は産卵期前の栄養強化と、適切な産卵床(湿らせた水苔・バーミキュライト)の常設です。
6. ハンドリングストレスによる尾切り(自切)
Goniurosaurusはレオパ同様に自切しますが、レオパよりも警戒心が強いため、急に掴むと容易に尾を切ります。切れた尾は再生しますが元の美しい縞模様には戻らないため、ハンドリングは必要最小限・短時間に留めましょう。
CITES・入手・倫理面の注意
Goniurosaurus属の多くがCITES附属書IIに掲載され、国際取引には輸出国の許可証が必要です。日本国内で合法的に流通している個体は、すべて以下のいずれかである必要があります。
- CITES附属書II掲載前に輸入された個体とその子孫(古いCB系統)
- 正規ルートで輸入され、登録票(種の保存法上の特定国際種登録票)が発行されたCB個体
- 国内ブリーダーによる繁殖個体(親の登録票を受け継ぐ)
購入時は必ず以下を確認しましょう:CITES登録票/特定国際種登録票の有無、CB個体である証明、ブリーダー名と血統情報、健康診断記録。これらが揃わない個体は密輸の可能性があり、絶対に手を出してはいけません。価格相場は種にもよりますが、5万〜20万円が一般的です。安すぎる個体は密輸を疑う重要なサインです。
国産Goniurosaurus(クロイワ系)に憧れる方へ
沖縄のクロイワトカゲモドキ・マダラトカゲモドキは国の天然記念物であり、捕獲・飼育・譲渡は禁止されています。「いつか自分で飼ってみたい」という気持ちは理解できますが、絶対に手を出してはいけません。観察する場合は、専門ガイド付きのナイトツアーに参加し、夜の山を歩いて野生個体を見るのが最も健全で感動的な体験になります。
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よくある質問(FAQ)
Q1. Goniurosaurusはレオパと一緒に飼えますか?
絶対にやめてください。レオパは乾燥した平地原産でGoniurosaurusは冷涼湿潤な山地原産と、求める環境が真逆です。また、レオパに多い細菌・寄生虫がGoniurosaurusには致命的なこともあります。種ごとに別ケージで飼育してください。
Q2. 値段が高いですが、なぜですか?
主な理由は3つです。①CITES II掲載で輸入手続きが煩雑、②冷涼環境を再現する繁殖設備にコストがかかる、③成熟まで時間がかかり繁殖サイクルが遅い。安価な個体は密輸の可能性が高いので、正規ルートでの購入をお願いします。
Q3. ハンドリングはできますか?
可能ですが推奨しません。Goniurosaurusは極めて臆病で、ハンドリングで強いストレスを受けます。自切(尾切り)もしやすく、再生尾は元の美しい縞模様に戻りません。「観賞用」のヤモリと割り切るのが、彼らにとっても飼い主にとっても幸せです。
Q4. 夏場のエアコン代が心配です。何か対策はありますか?
ワインセラー(温度設定可能タイプ、25L以上)に飼育ケージごと入れる方法があります。ワインセラーは18〜22℃を一定キープでき、電気代もエアコンより安く済みます。複数飼育する上級者は専用ワインセラー部屋を作る人も多いです。
Q5. UVB(紫外線)は必要ですか?
必須ではありませんが、低出力のUVB(2.0%程度、デザートシリーズ等は不要)を1日4〜6時間照射すると健康維持に有効、という報告が増えています。完全に夜行性の生体なので、シェルターに逃げ込める設計にし、強光のバスキングは避けてください。
Q6. 国産のクロイワトカゲモドキを飼いたいのですが?
クロイワトカゲモドキ(Goniurosaurus kuroiwae)およびその近縁亜種は日本の天然記念物であり、捕獲・飼育・譲渡が法律で禁止されています。違反すると重い罰則の対象です。代わりに合法CBの近縁種(ベトナム・中国産Goniurosaurus)の飼育を楽しみましょう。
Q7. 寿命はどれくらいですか?
飼育下では10〜15年が一般的で、状態良く管理すれば20年近く生きる個体もいます。長く付き合える分、長期的な飼育プラン(夏場のエアコン、留守時の世話、医療費)をしっかり立ててから迎え入れてください。
Q8. 多頭飼育はできますか?
♂同士は激しく闘争するため絶対NG。♀同士、♂1+♀複数のハーレム飼育は可能ですが、ストレスや餌の取り合いのリスクがあるため、初心者は単独飼育から始めるのが安心です。繁殖時のみペアリングし、それ以外は分けるブリーダーが多数派です。
まとめ
Goniurosaurus属(カバヤモリ)は、日本の身近な山地気候を彷彿とさせる冷涼湿潤環境を好む、神秘的で美しい東アジア産のヤモリです。レオパよりもデリケートで、温度・湿度管理にコツが必要なため初心者には少しハードルが高いですが、その分しっかり環境を作り込んだ時の喜びは格別です✨
本記事で押さえていただきたい最重要ポイントは下記の5点です:
- 夏季の温度管理(28℃を超えない)が最大の壁。エアコン24時間体制を覚悟する
- 湿度70〜85%維持のため、ヤシガラ床材+毎日霧吹きを徹底
- シェルターは複数設置、ハンドリングは最小限
- CITES II掲載種が多く、必ず正規ルートのCB個体を入手
- 国産のクロイワ系は天然記念物で飼育禁止、絶対に手を出さない
ぺぺ君(我が家のカメレオン)も同じ冷涼湿潤好きの生体なので、Goniurosaurusを飼育されている方とは「夏のエアコン代が辛い…」という共通の悩みで盛り上がれそうです😅 もしご質問やセッティングの相談があれば、ぜひコメント欄やSNSでお寄せください。次回も爬虫類飼育の深掘り記事でお会いしましょう。
それでは皆様、素敵な爬虫類ライフを🦎✨






