皆様おはこんばんにちは🦎カメレオン暮らしのあおいです。
本日のテーマは、ヒルヤモリ属(Phelsuma)の中でもじわじわとファンを増やしているダビアデイゲッコー(Phelsuma dubia)のお話です。学名「ドゥビア」と書くこともありますが、爬虫類イベントでは「ダビア」「ダビアデイゲッコー」と呼ばれることが多い、東アフリカ生まれの小型ヒルヤモリですね。
体長は12〜15cmほど。グラスフロウィッグの近縁ながら、より乾いた風通しの良い樹上を好むタイプで、メジャー種のグランディスやラインアタほどは流通量が多くないものの、「ヒルヤモリ入門としても育てやすい」と評価される地味めの良種です。ザンジバルやペンバ島など、観光地としても有名なエリアを原産とするので、写真を見ているとちょっと旅行気分にもなれるんですよね🌴
そこで今回は、ダビアデイゲッコーの基本情報から飼育セットアップ、餌、繁殖、注意点までを、カメレオン飼育目線で比較しながらお届けします。ヒルヤモリにご興味のある方はぜひ最後までお付き合いくださいね。
📝 この記事でわかること
- ダビアデイゲッコー(Phelsuma dubia)の原産地・大きさ・寿命などの基本情報
- カメレオンとの飼い方の違い・難易度比較
- ケージサイズ・温湿度・ライティングなどのセットアップ詳細
- CGD(クレステッドゲッコーフード)と昆虫食を組み合わせた給餌設計
- 繁殖・産卵・幼体の管理のコツとよくある病気・トラブル対処
ダビアデイゲッコーの基本情報
まずは「どんなヤモリなのか」をざっくり押さえておきましょう。ヒルヤモリ属はマダガスカル産が圧倒的に多いのですが、ダビアは数少ない「アフリカ大陸産」のヒルヤモリとして知られています。ケニアやタンザニアの沿岸部、特にザンジバル諸島・ペンバ島で発見される個体群が有名で、樹上性かつ高温多湿な環境を好む種類です。
サイズはおおむね全長12〜15cm、尾を入れて手のひらに収まる小型サイズ。緑をベースに、背中側に淡い赤い縞が走るシックな配色で、グランディスのような派手さはありませんが「玄人好み」と言われる落ち着いた美しさが魅力ですね。
スペック早見表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Phelsuma dubia |
| 和名・英名 | ダビアデイゲッコー / Dull-green Day Gecko |
| 原産地 | 東アフリカ(ケニア、タンザニア、ザンジバル諸島、ペンバ島、マダガスカル北西部) |
| 全長 | 12〜15cm程度 |
| 体色 | 緑色ベース+背面に薄い赤色の縞・斑点 |
| 活動時間 | 昼行性(早朝・午前に活発) |
| 寿命の目安 | 飼育下で6〜10年程度(個体差大) |
| 価格帯 | 概ね2万円〜4万円前後(流通量による) |
| CITES | 附属書II(取引には書類が必要) |
| 飼育難易度 | 中(ヒルヤモリの中ではやさしい部類) |
注目してほしいのはCITES附属書II掲載という点。野生個体群保護のため取引が規制されており、購入時には販売店からきちんと書類を確認しておきましょう。日本でもCB(飼育下繁殖)個体が増えてきており、健康面・人馴れの面でも個人的にはCB個体をおすすめします。
地理と気候のイメージ
ザンジバル島やペンバ島は、年間平均気温が25〜30℃、湿度70〜85%の熱帯モンスーン気候。乾季と雨季があるとはいえ、日本の冬のような乾燥はほぼありません。常に温かくて湿った樹上、というのが彼らの本来のステージで、これを飼育環境でどこまで再現できるかが上手な飼育の分かれ目になります。
性格・行動の特徴とカメレオンとの違い
ダビアデイゲッコーは「ヒルヤモリらしい性格」をしっかり持っています。要するに朝〜午前にバスキングをして、活発に動き回り、テリトリー意識が強いタイプ。レイアウト内の好きな枝・葉に固定の止まり木スポットを作り、そこを拠点に縄張り行動を見せる個体が多いそうです。
ハンドリングについては率直に言うと向いていません。皮膚が薄く、無理に掴むと簡単に切れたり、尾を自切したり、何より大きなストレスになります。ヒルヤモリは「観察する種」と割り切ったほうが、お互い幸せな関係を築けますよ。
ダビアとカメレオンの違い
| 比較項目 | ダビアデイゲッコー | カメレオン(ベーメ等) |
|---|---|---|
| 飼育難易度 | 中(CB個体ならやさしめ) | 中〜高 |
| ハンドリング | 不向き(皮膚が剥がれやすい) | 基本的に不向き |
| ケージサイズ目安 | 幅30×奥行30×高45cm程度 | 幅45×奥行45×高60cm以上 |
| 価格帯 | 2〜4万円 | 2〜8万円(種類による) |
| 寿命 | 6〜10年 | 5〜10年 |
| 主な餌 | CGD・フルーツ・昆虫 | コオロギ・デュビアなど昆虫中心 |
| 向いている人 | 小型でこまめに観察したい人 | じっくり観察&給餌を楽しみたい人 |
個人的に「ぺぺ君と比べて」感じるのは、ダビアは動きがキビキビしていて、表情が読み取りにくいこと。ぺぺ君のように怒り顔・空腹顔・眠そうな顔が分かりやすい子と違って、ヒルヤモリは「気づいたらこの枝にいる」というステルス系。だからこそ観察してメモを取る楽しみがあるとも言えます。
飼育環境のセットアップ
続いて、最大の山場である飼育環境づくりのお話です。ダビアの飼育は「ケージ・温度・湿度・ライト・レイアウト」の5本柱で考えるとシンプルです。それぞれカメレオン飼育と似ているようで微妙にコツが違うので、要点を押さえていきましょう。
ケージサイズと素材
ダビアは小型なので、単独飼育なら幅30×奥行30×高さ45cm程度のフロントオープンガラスケージで十分。むしろ広すぎると餌昆虫を探しにくくなるため、初心者は「縦長・小型ガラス」から始めるのが扱いやすいです。エキゾテラのグラステラリウム ナノやナノ・トールが王道で、観察用にも見栄えがします。
ペアや繁殖を視野に入れる場合は幅45×奥行45×高さ60cm程度のサイズアップを。雌雄2匹だとオスが追い回すことがあるので、隠れ場所と止まり木を多めに用意しておきましょう。
合言葉:「小さなジャングルを縦に積む」
温度管理
適温は日中26〜29℃、ホットスポット下32〜34℃、夜間20〜23℃が目安です。これも「マダガスカル産ヒルヤモリほど高温要らず」という、ダビアの強みでもある特徴。バスキングランプは20〜30Wの低めワット数を、ケージ天井のメッシュ部分に外掛けして使うのが安全です。
冬場は暖突などの遠赤外線パネルを背面に貼り付け、夜間も最低20℃を切らないようにします。エアコン管理ができれば一番安定しますが、難しい場合はケージごとに保温器具を組み合わせると失敗が少ないですね。
湿度管理
ダビアは湿度65〜80%を好む種類です。日中は60%台、夜間は80%付近まで上がってもOK。霧吹きは1日2〜3回、朝と夕方を中心に行います。鉢植え観葉植物(ポトス・サンセベリア・ガジュマル・エアプランツ等)を入れて、自然な湿度のゆらぎを作ると、ケージ全体がとても落ち着いた雰囲気になりますね。
ライティング
ダビアは昼行性なのでUVBライトは必須です。「UVB5.0〜6%」レベルのコンパクト蛍光灯か、Arcadia DesertProなどのT5HOチューブを使い、ケージ上部に外付けで照射しましょう。距離はUVB管から止まり木まで25〜30cm程度を目安に。点灯時間は12時間が基本で、季節に応じて10〜13時間で微調整します。
あわせて、可視光(昼光色LED)を別途設置すると葉の発色や植物の育成にも有効で、ケージ全体の見栄えがぐっと良くなります。UVBランプは6〜12ヶ月で交換。これはどのヒルヤモリ・カメレオンにも共通の鉄則ですね。
レイアウト
レイアウトのポイントは「縦に複数のレイヤー」を作ること。高低差のある止まり木・コルクバーク・植物を組み合わせ、隠れ家とバスキングスポットの両方を確保します。竹や乾燥流木は表面がツルツルすぎてグリップしにくいので、樹皮の残ったコルクや巻きツルを多めに。
- 背面:コルクボードでバスキング側・シェルター側を区切る
- 中段:観葉植物(ポトス、フィカス、ブロメリア)
- 下段:腐葉土+ヤシガラ+ミズゴケのミックス床材
- 上段:UVBランプ直下に細めの止まり木
餌と給水
ダビアの食性は「雑食寄りの昆虫食」。野生では花蜜・熟果・小型節足動物などを食べていると言われており、飼育下ではこれを再現する形で「CGD(クレステッドゲッコーフード)+フルーツピューレ+小型コオロギ」をローテーションするのが王道です。
主食はCGD(クレステッドゲッコーフード)
クレステッドゲッコーやヒルヤモリ用に開発されたパウダーフードを水で溶いてペースト状にし、小皿または葉に乗せて与えます。週3〜4回、夕方〜夜にかけて新鮮なものを少量ずつが目安です。Pangea、Repashy、Lugartiなどがメジャーで、フルーツ・ハチミツ・昆虫タンパクが配合されています。
とくにフィグ(イチジク)系・マンゴー系はダビアの嗜好性が高いという声もよく聞きますね。フルーツの香りで「これは食べ物だ」と覚えてくれる子が多いです。
昆虫食もしっかり
CGDだけでは動物質が不足気味になりやすいので、SS〜Sサイズのヨーロッパイエコオロギやフタホシコオロギ、ハニーワーム、ショウジョウバエ(フライト無し)などを週2〜3回与えます。サイズは「頭の幅以下」が目安。給餌時はカルシウム+D3パウダーをダスティング、週1回はマルチビタミンも併用しましょう。
サプリメントの考え方
| サプリ | 頻度の目安 | 役割 |
|---|---|---|
| カルシウム(D3なし) | 毎回 | 骨格・産卵のサポート |
| カルシウム+D3 | 週1回 | カルシウム代謝の補助 |
| マルチビタミン | 週1回 | 皮膚・粘膜・視覚維持 |
給水
ヒルヤモリは水入れから直接飲まないことが多いので、霧吹きで葉や枝に水滴をつけて飲ませるのが基本です。植物の葉を伝う水滴をペロッと舐めるしぐさは、ダビアの可愛さポイントの一つ。シーリングタイプの自動ミスティングシステムを使うと、留守中の管理がぐっと楽になりますよ。
繁殖と幼体管理
ダビアデイゲッコーは飼育下繁殖(CB)も比較的取り組みやすい種と言われています。雌雄判別ができ、十分な体格に達した個体であれば、ペアリングは難しくありません。ただし、メスへの負担は大きいので、健康状態とサプリメント管理は念入りに行いましょう。
性別の見分け方
オスは喉から腹部にかけて大腿前肛孔(フェモラルポア)が明瞭に並びます。あわせて尾の付け根(ヘミペニス収納部)がふくらみ、頭部もやや角ばる傾向。メスは大腿前肛孔が目立たず、尾の付け根もすっきりしているのが目安です。幼体期の判別は難しいので、成熟体(生後8〜12ヶ月程度)になってから見るのが確実ですね。
ペアリングと産卵
性成熟は生後10〜18ヶ月ほどで、ペアでケージに入れるとほどなく繁殖行動が始まります。2〜3週間に1回ペースで2個の卵を産み、それを年間8〜12クラッチほど繰り返すことも珍しくありません。産卵場所はコルクの裏や葉の付け根が多く、孵化卵タイプ(粘着型)なので無理に剥がさないのがコツです。
卵は元の場所のまま28〜30℃・湿度80%で管理。孵化までは55〜70日ほどかかります。孵化幼体は1cm程度の極小サイズ。SSサイズコオロギ初令やショウジョウバエ、CGDの薄め溶液からスタートし、20〜30日ごとに餌のサイズアップを行います。
かかりやすい病気と注意点
ダビアは丈夫な部類ですが、ヒルヤモリ特有のトラブルもあります。覚えておくと、いざという時の判断が早くなりますよ。
1. クル病(代謝性骨疾患・MBD)
UVB不足・カルシウム不足・温度不足が重なると発症する代表的トラブル。手足が腫れる・顎が柔らかい・歩行が不安定などのサインに注意。予防は「UVB+カルシウム+温度」の三本柱を切らさないこと。発症してしまった場合はすぐ爬虫類対応の動物病院へ。
2. 脱皮不全
湿度不足で起こりやすく、特に四肢や尾先に皮が残ることがあります。指先に皮が残ると壊死に繋がることもあるので、見つけ次第ぬるま湯を含ませた綿棒でやさしく除去。普段から湿度をしっかり保つことが最大の予防です。
3. ストレス・拒食
環境変化や同居個体との相性トラブル、ハンドリングの頻度が高すぎると食欲不振・隠れがちになります。導入後1〜2週間は触らずそっとしておき、給餌は静かな時間帯に。複数飼育ではオス同士の同居は厳禁で、メスにもオスのつきまといがストレスになるなら別居が安全です。
4. クリプト・寄生虫
WC(野生個体)はもちろん、ショップ環境を経た個体はクリプトスポリジウムや消化管寄生虫を抱えている可能性があります。導入後は検便を受けるのがベスト。クリプトは現状根治が難しい疾患なので、衛生管理と複数飼育の隔離は徹底しましょう。
ダビア飼育で気をつけたい年間スケジュール
季節ごとに気をつけるポイントが少しずつ変わります。年間のリズムを掴んでおくと、トラブル予防にもなりますよ。
| 季節 | 注意点 | 対策 |
|---|---|---|
| 春 | 活動再開・繁殖期突入 | サプリ増量・産卵床の整備 |
| 夏 | 高温・湿度過多 | エアコン管理・通気確保 |
| 秋 | 気温低下・餌量変動 | 保温具のチェック・体重記録 |
| 冬 | 低温・乾燥 | 暖突+加湿器・夜間の温度監視 |
ポイント:体重と給餌量を毎週メモしておくと、不調にいち早く気づける
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よくある質問(FAQ)
Q1. ダビアデイゲッコーは初心者でも飼えますか?
ヒルヤモリの中では比較的やさしい部類と言われます。サイズが小型でケージも小ぶりで済むこと、CGDで主食をまかなえること、温度湿度の幅も極端ではないことが理由ですね。ただし「ハンドリングできるトカゲ」を想像していると違うので、観察する飼育に向いている方におすすめです。
Q2. カメレオンを飼っている部屋に迎えても大丈夫ですか?
基本的にはOKですが、湿度と温度の管理が一段階別物だと考えてください。ダビアはやや高温多湿、カメレオン(ベーメやエボシ等)はもう少し気温の振れ幅を好む傾向があります。同じ部屋でもケージ単位で気候を作る意識が大事ですね。
Q3. 単独飼育とペア飼育、どちらが良いですか?
繁殖を視野に入れないなら単独飼育が圧倒的に安心です。テリトリー意識が強く、複数飼いだとケンカや拒食の原因になります。ペアで飼う場合も、初導入時は布で仕切るなどして、徐々に存在を認識させる工夫があると良いそうです。
Q4. CGDだけで飼えますか?
短期的には可能ですが、長期維持や繁殖を考えるなら昆虫食を必ず組み合わせるのが望ましいです。CGDは栄養設計が優秀ですが、ダビアは野生で蛾やハエなどを捕食する種でもあるので、生餌の刺激と動物質を週2〜3回でも入れてあげましょう。
Q5. UVBは絶対に必要ですか?
はい、必須です。昼行性ヒルヤモリのUVB欠如はクル病に直結します。最近はT5HOの省電力タイプでも明るく長持ちするモデルが増えているので、ぜひ良いランプを選んであげてください。
Q6. 価格と入手方法は?
イベントやショップで2〜4万円程度が多い印象です。「ジャパンレプタイルズショー」「東レプ」などの大型イベントで取り扱われるほか、ヒルヤモリ専門店の通販で入荷情報が出ることもあります。CITES II指定なので、購入時に書類の有無を必ず確認しましょう。
Q7. 寿命はどれくらいですか?
飼育下では6〜10年程度が目安です。栄養・温湿度・UVBが整っていれば、より長く付き合える子もいます。最初の1年でしっかり育て上げることが、長寿の最大のコツと言えるでしょう。
Q8. 旅行で家を空ける時はどうすれば?
1〜2日の留守は問題ありませんが、3日以上になる場合は自動ミスティング・タイマー連動のライト・温度ロガーを整え、信頼できる人に水替えと観察をお願いするのが理想です。CGDは2日に1回交換で構わないので、餌の心配はそこまで大きくありません。
まとめ
ダビアデイゲッコー(Phelsuma dubia)は、東アフリカ・ザンジバル産の小型ヒルヤモリとして、ヒルヤモリ入門にも、玄人のコレクションにも適した一種です。動きはキビキビ、観察すれば奥深く、温湿度とUVBの基本を押さえれば長く付き合える素敵な爬虫類ですね。
カメレオンとは違うリズムを持ちながら、同じ「樹上性爬虫類」というカテゴリで楽しめるダビアは、爬虫類飼育の世界を広げてくれる存在になってくれるはずです。CITES IIの書類管理・UVB・サプリ・湿度の4点さえ怠らなければ、本当に味わい深い飼育が楽しめますよ。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました🦎
あなたの素敵な爬虫類ライフの一助になれたら嬉しいです🌱



















