カメレオンの放し飼いや注意点、一緒に飼育できる動物
カメレオンの飼育にあたって必須アイテムのケージですが、カメレオンをずっとケージの中で飼育するのではなく、1日の大半を屋内で放し飼いにする飼育方法もあったりします。
放し飼いされたカメレオンは、のびのびと部屋中を歩き回って楽しそうですが、放し飼いには注意点がいくつもあり、他の動物を飼育しているご家族の場合はより慎重にならなければなりません。
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1,カメレオンの放し飼いについて
あまり動かないイメージが強いカメレオンですが、中には意外と動き回ったりケージの中だけだとストレスが溜まって体調を崩してしまう種類や個体もいたりします。
そのようなタイプの子は、本来の生活スペースであるケージを「寝るため、あるいはプライバシーなスペース」にして部屋の中で放し飼い状態にすると有り余る体力やストレスを発散しやすくなります。
○放し飼いがしやすい種類
- パンサーカメレオン、ウスタレカメレオン、エボシカメレオン等の大型で運動量が多い種類。
- カーペットカメレオンやベーメカメレオンのようにある程度の大きさがあって視認しやすく、運動量が多い種類。
×放し飼いに向いていない種類
- ヒメカメレオンやカレハカメレオンのように小型で視認しずらく地上性が強い種類。
- パーソンカメレオンやジャクソンカメレオンのように運動量が少なかったり、飼育環境がとても繊細な種類。
2,放し飼いの注意点について
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カメレオンは基本的に「誰かに見られている」という状態を非常に嫌い、ストレスを溜めやすい生き物です。
また、体色の変化や足音がしない等のステルス能力が高いため、見失ってしまうとなかなか見つからないという点もあります。
そんなカメレオンの放し飼いには前述した「向き不向き」の種類も把握し、尚且つ人に慣れた個体でなければなかなか難しいです。
○カメレオンの放し飼いの注意点
- 窓や玄関等の外界へのルートは閉じる事。
- 高所にロープを張ったり物干し竿をかけてカメレオンのスペースを確保した場合は、フン等の排泄物を落とすのでペットシーツや古新聞を敷いて掃除しやすくする事。また、高所から落ちた時のためにクッションも設置する事。
- 通気性の確保のために扇風機やサーキュレーターを使っている場合はカメレオンが巻き込まれる可能性があるため掴めない場所に設置する事。
- カメレオンも生き物、想像を超えるような行動に出る事があるので放し飼い中は目を離さないようにする事。
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3,カメレオンと一緒に飼える動物はいるの?
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先程も言ったように基本的にカメレオンは他者に見られている事が嫌いです。
それは私達人間だけでなく、別の生き物や他個体も当てはまります。
そんな彼らの警戒が薄れるとしたら「自分に対して脅威にならない動物」しかいないと思います。
それでも生き物である故に私達の想像を超える行動をするのは確定事項なので、カメレオンと他の動物を一緒にする場合はすぐに対処できるように、必ず「すぐ近くで見張っておく」必要があります。
①熱帯魚や金魚等の観賞魚
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カメレオンと一緒にいられる動物の中でも「THE 無難」なペットです。
特にお互い干渉する事が無いので安全な組み合わせではありますが、カメレオンが興味を持って水槽に降りていく可能性があるので必ず水槽にフタをして水に落ちないようにする等の工夫が必要です。
②フクロモモンガ、モモンガの仲間
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エキゾチックアニマルの中でも人気上昇中のフクロモモンガ。
カメレオンと一緒の空間にいると、カメレオンスペース用のロープや物干し竿に乗って走り回りますが、モモンガから積極的に攻撃する事は無いのでまだ安心して見ていられます。
問題なのはカメレオンの方で、モモンガが自分を踏み台にして移動しようものなら高確率でブチギレます。
YouTubeにはパンサーカメレオンを飼育している方の動画がありますが、パンサーカメレオンはモモンガに怒り、口を大きく開けて噛みつこうと執拗に追いかける姿が録画されています。
③デグー
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こちらも近年人気上昇中のエキゾチックアニマルです。
実はモルモットと同じ「テンジクネズミ」の仲間ですが、立体行動も得意で非常に賢い動物として知られています。
こちらもモモンガのように監視は必要ですが、ペットアニマルの中では比較的安全な部類です。
④カエル、イモリ、サンショウウオ等の両生類の仲間
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こちらも放し飼いするようなペットではないため観賞魚とほぼ同じ感覚でカメレオンと同じスペースにいられます。
ただし、フタや施錠をしていないとカメレオンが興味を持った時にイタズラをしに行く可能性があるので注意が必要です。
またカエル側も特に口が大きな「ツノガエルの仲間」や「バジェットフロッグ」、大型種だったりすると逆にカメレオンに噛みついたり捕食しようとするのでお互いに干渉できないようにしましょう。
4,カメレオンと一緒のスペースにいられない・オススメしない動物は?
カメレオンはとにかく視覚が発達しているため、一緒のスペースにいられる動物もかなり限定されたり工夫が必要です。
①ヘビ
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カメレオンにとって天敵であるヘビはどうあがいても同じスペースにはいられないペットの1つです。
カメレオンはヘビの姿を見ただけでもストレスがマッハなので放し飼いでなくてもヘビがいる場合はその姿を見せないようにする工夫も必要な程です。
②オオトカゲ等の大型トカゲの仲間
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オオトカゲやテグーもカメレオンにとって恐怖の対象です。
◇小型オオトカゲなら奇跡があるかも?
「小型オオトカゲ」という如何にも矛盾した言葉ですが、実際に頭の先から尻尾の先まで60cmにも満たないような種類が存在します。
これら「ヒメオオトカゲ(ピグミーモニター)」の仲間であれば、スペースをしっかり分ける事で同時に部屋んぽもできる可能性があります。
③文鳥やキンカチョウ等の小鳥
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こちらはリスクがお互いに高いため、ここでは不向きとさせていただきます。
文鳥やキンカチョウ、インコによる噛みつきやつつく等の攻撃はカメレオンにとってもケガの原因になりますし、パンサーカメレオンやウスタレカメレオンの場合は野生下では小鳥も捕食しているため襲われてしまう可能性が高いです。
④犬
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ペットとして大人気の犬。
よく躾られたワンちゃんならカメレオンを放し飼いにしても襲う事はなさそうですが、カメレオンからしたら
となってしまい、かなりのストレスを受けてしまいます。
相当肝が据わっていて、尚且つ犬にも慣れているという個体でもない限りは一緒のスペースにはいさせないようにしましょう。
ちなみに好奇心旺盛なペペ君でも犬はかなり苦手で、実家の犬に近付かれると体色を真っ黒にして私の元に逃げ帰る程でした。
⑤猫
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犬ときまして今度は猫ちゃんです。
猫は非常に優秀なハンターで、カメレオンにとっても恐ろしい相手となっています。
5,カメレオンの放し飼いに便利なアイテムについて
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カメレオンの仲間のほとんどは床を歩くよりは高所にいる方が好きです。
そのためロープを張ったりしていなければカーテンや観葉植物をよじ登る事もしばしばあります。
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①麻製ロープ
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様々な材質のロープがありますが、敢えて麻製のロープをチョイスしてみました。
ホームセンターや園芸ショップで購入でき、編み込んで太さを出せばベーメカメレオンサイズ(約20cm位)のカメレオンであれば程よく掴めるアイテムになります。
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②カクタススケルトン
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枯れたカクタス(サボテン)が残した骨格のような物です。
内部が空洞の他、幾つも穴が空いていて掴みやすい他コルクより通気性が良く、見た目もオシャレです。
③給水器、スポイト
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ケージでの飼育にも必須のアイテムですが、カメレオン用のスペースに給水器を取り付ける事で給水場所にする事ができる他、スポイトで水を垂らす事で給水できます。
まとめ
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今回はカメレオンの放し飼いについてや一緒のスペースにいられる動物についてご紹介させていただきました。
実際にウスタレカメレオンやエボシカメレオンのような大型種を飼育する時は室内に放している方もいらっしゃる他、私のように活発な種類かつ人慣れしているカメレオンを飼育している場合は短い時間ながら室内に放す「部屋んぽ」をする事もあります。
放し飼いには様々な注意点があり、対処も必要ではありますが、のびのびと動き回る彼らの姿は実に愛らしく、自然な雰囲気があります。
一緒のスペースにいられるペットについてですが、カメレオンの性質上無理に一緒にする必要はありません。
カメレオンの飼育は奥深く、一筋縄では行きませんが、この記事がカメレオンに対する疑問解決の糸口になれたら私も幸いです。