カメレオンや爬虫類達のニオイ対策について
種類に問わず、ペットのニオイ問題はどんなペットを飼育する上でも知っておきたい情報の1つではないでしょうか?
カメレオンを含め、爬虫類飼育は「ニオイがしない」と言われたり、逆に「臭くないの?」という質問があります。
1,実際のところ、爬虫類って匂わないの?
爬虫類飼育に関してよく聞くのが「ニオイがしない」という話です。
実際飼育している私の個人的な意見ですが、「ニオイがしない」のではなく、一般的なペットである犬や猫、ウサギ等と比べれば「ニオイが少ない」と言った印象です。
犬や猫は皮脂や体毛があるため、どうしてもニオイが出てしまいます。
かと言ってシャンプーをし過ぎると必要以上に皮脂を洗い流してしまい、逆に皮膚を傷めてしまうという問題もあるようです。
しかし、爬虫類は体毛が無く、
皮脂も殆どないためニオイが出にくいという特徴があります。
そのため、爬虫類飼育を始めたい方は、あくまで爬虫類達は「ニオイが少ない」だけであって「全くニオイがしない」と勘違いしないようにしましょう。
2,爬虫類のニオイがする瞬間は?
ペットの中でも比較的ニオイが少ない爬虫類ですが、
種類や飼育環境、タイミングによってはニオイが強く感じる瞬間があります。
特にフンを排出した時は、流石にニオイを感じます。
これがオオトカゲやヘビ等の肉食性の強い種類や大型ヤモリ・カメレオンとなるとニオイも強くなります。
また、水棲ガメ系も飼育環境によってはちょっとニオイが強くなる事があります。
特にヘビやオオトカゲは水入れの中で排泄する事もあり、その中に浸かってしまう事もあるため、気になる方は脱走対策をした上で温浴して汚れを落としてあげてください。
また、水棲ガメにも同じ事が言えるので、
水換え後にすぐケージに戻さず温浴したりブラシで甲羅を磨いておくと多少ニオイが少なくなります。
☆何か甘い香り!?ヒルヤモリのフン
ヤモリの仲間の中には、かなり甘党な種類もいます。
ミカドヤモリの仲間もバナナやマンゴーのように甘いフルーツが大好きですが、抜群に甘党なのがヒルヤモリの仲間達です。
彼らは自然下でも昆虫だけでなく、フルーツの甘味たっぷりの果汁を舐めて栄養摂取しています。中には民家にやって来てフルーツのおこぼれやジャムを貰う堂々とした個体もいるそうです。
そんな彼らの飼育には昆虫だけでなく専用のゼリーも与えるのですが、いざ排泄されるとフンとは思えないカラメルチックな香りがします。
しかし、糖分たっぷりなので汚れが落ちにくく、掃除となると脱走対策をしながら爬虫類界のスピードスターと対峙する必要があるのでニオイ対策の時にはしっかり注意をしましょう。
3,カメレオンのニオイはどんなニオイ?
「全てのカメレオンがこのニオイ」という訳ではありませんが、
我が家のカメレオンの代表格・ペペ君は小型種という事もあってそこまでニオイはありません。
流石に排泄後はニオイがありますが、
個人的には「若干甘さのある芳しいニオイ」といった認識です。
これには餌のコオロギにまぶしているサプリメントも関係しているような気もしますが、こちらは後ほどご紹介させていただきます。
また、かつて飼育していたヒゲコノハカメレオンやホーネリーカメレオン(ヘルメットカメレオン)もそこまでニオイは無かった印象です。
☆何でカメレオンはニオイが少ないのか?個人的に考察してみた
ほとんどの種類が樹上で暮らしているカメレオンは、排泄関係も樹上で行っています。もよおすと腰と後ろ脚を上げて枝の下に落とすように用を足すのです。
生活圏の枝にでもソレが付着しない限りは触れる事もあまりないので、カメレオンの体にはニオイが残りにくいのではと思っています。
また、風通しが良い環境を好んでいる事もあり、
さらに体にニオイが付きにくいのではと思っています。
ある意味「キレイ好き」とも取れる行動ですが、
カメレオン自体ステルス能力に重きを置いています。
4,ニオイ対策・おすすめアイテム
いくらニオイの少ない爬虫類とはいえ、
やっぱり気になってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「こまめな掃除以外の方法で少しでもニオイを減らせたら…」
と思っている皆様のために、爬虫類用の消臭グッズをいくつかご紹介させていただきます。
①ケージの隅に置くだけ!設置型消臭グッズ「イオレイズ」
某カメレオンユーチューバー様が常に紹介している事でも知られている設置型消臭グッズ「イオレイズ」。
イオレイズは銀や銅などの金属イオンと有機系イオンの作用によって消臭効果や防カビ、抗菌、抗ウイルス(一部に対して)効果を発揮するアイテムです。
カメレオンやヤモリ等の樹上性爬虫類のケージや派手にひっくり返さないレオパやヘビの飼育にも利用されており、効果の高さから孵卵中の卵の防カビ、抗菌のために使う愛好家もいます。
②スプレータイプ!「ヒュドラ デオミスト」
シュシュッと手軽に消臭抗菌ができるアイテムで、我が家で愛用しているアイテムです。
乳酸菌や酵母菌が含まれている「バイオ活性水」を使った消臭アイテムで、カメレオンやヘビ、小動物等の生体が舐めても無害で安心、ケージ内の悪玉菌の増殖を抑制する効果もあります。
③観賞魚用グッズからも続続登場!「ジクラジョジョ 万能消臭剤」
「ジクラ」と言えば、観賞魚用の餌や添加剤のイメージが強いですが、「ジクラジョジョ」は爬虫類用のグッズを開発、販売しています。
この万能消臭剤は何と120種類もの天然植物エキスによって作られており、ケージの気になるニオイを強力に消臭してくれます。
④水棲ガメ専用!「ジクラジョジョ タルタルーガ」
何やら美味しそうなネーミングの商品ですが食べ物ではありません。
その性質から水を汚しやすい水棲ガメ用に作られた製品であり、「海洋性珪藻土」を主成分にしています。
濾過バクテリアに作用して水質悪化を抑制するだけでなく、体内に摂取される事で主成分に含まれる栄養によって腸内環境改善にも繋がるアイテムです。
⑤爬虫類高級ブランド!「アリオン クリーン」
商品ロゴやデザインがカッコいい「アリオンジャパン」から販売されている消臭剤が、この「アリオン クリーン」です。
消臭剤で私が知っている中では最高級品ですが、その効果も高く、ニオイの元であるアンモニアの分解や汚れの中に浸透して分解、さらにはサルモネラ菌や大腸菌もスピード除菌してくれます。
☆番外編!レオパに使える「意外なアイテム」!
レオパこと「ヒョウモントカゲモドキ」は爬虫類の中でも「キレイ好き」と言われています。
その理由は、用を足す場所を決めており、ほぼそこでしかしないという性質があるからです。
そして、その性質を利用して使う事ができるアイテムが「ハムスター用のトイレ」なのです。
このハムスター用トイレの中にトイレ砂を敷き、飼育しているレオパのフンを1〜2個入れてケージにセットするとレオパはニオイと視覚によってトイレを認識し、その中でトイレをするようになります。
Q,犬猫用の消臭剤を使ってはいけないの?
A,爬虫類は犬猫とは違う生き物なので使わない方が良いと思います。
ペット用の消臭剤には様々な物が販売されているので、
犬猫、あるいは小動物用の消臭剤を使っても良いのでは?と思う事があるかも知れません。
理由としては、爬虫類は犬や猫とは違う生き物ですので、
犬や猫にとっては無害な成分が爬虫類には有害という場合があります。
その主な例が「駆虫薬」で、ヘビの体に付いたダニの駆虫のために犬猫用の駆虫薬を使ったところ、たちまち神経障害が出てしまったり、ショック死したという話があります。
ペット全般に使用可能であれば大丈夫かも知れませんが、
せっかく専用の物があるので安全安心を考慮した方が無難かと思います。
5,腸内環境を改善する方法
掃除と消臭グッズ以外でニオイを減らすとなると「腸内環境を整える」事も重要だと思います。
・爬虫類にも腸活!?「レプラーゼ」
最近健康法として「腸活」が流行っていますが、爬虫類飼育にも取り入れられつつあります。
レプラーゼは、乳酸菌や酵母菌の働きによって爬虫類達の腸内の調子を整え、健康を促進させるアイテムです。
また、たんぱく質や脂肪分を分解する酵素も配合されているため、消化吸収力の改善も期待できます。
我が家で体験した事はありませんが、
飼育しているカメレオンが「便秘」になったという方もいるようです。
原因は分かりませんが、意外と餌となるコオロギの脚や羽は消化しにくいと言われており、便秘やケガ対策のために脚や羽を取り除いてから与える愛好家の方もいます。
☆ペペ君のニオイがちょっと甘い理由。もしかして…
我が家では複数のカルシウムパウダーを使っていますが、中でもよく使うのが「マルベリーCa」です。
この商品にはビタミンD3が含まれていないのですが、ミネラルやビタミンが豊富なのが魅力です。また、「トレハロース」という糖分も含まれています。
どうやらペペ君の便のニオイがやや甘い理由はここにあるようです。さらに、動物性の餌を食べているのにニオイがアンモニア臭くないのは先に紹介したレプラーゼとマルベリーCaに含まれる「桑の葉」が関係しているかも知れません。
理由としては、パッケージに「カルシウムの癖のある臭いを打ち消す青葉の香り」と書いてあるからです。もしかしたら、この相乗効果でニオイ対策がある程度できちゃってるのかも…と個人的に考えています。
6,絶対に使ってはいけないニオイ対策アイテムとは!
ここまでニオイ対策アイテムやニオイについてご紹介してきましたが、爬虫類飼育には「使ってはいけないアイテム」が幾つかあります。
①メントールの香り付きチップ
小動物用に販売されている床材で、
ほのかに香るミントが爽やかなのですが、爬虫類はこの香りを嫌っています。
②ヒノキやヒバ等の強い香りのチップ
高級感とリラックス効果のある強い香りが特徴のヒノキやヒバには防虫、防臭効果がありますが、爬虫類達にとっては逆効果です。
体調を崩してしまう可能性があるので注意が必要です。
爬虫類達は餌以外の香りが強い物を嫌うため、ニオイに香りを被せるのではなく、ニオイの元を分解したり、ケージを洗ってニオイを落とす方が結果的に爬虫類達のためになります。
まとめ
今回はカメレオンや爬虫類達のニオイ問題についてご紹介させていただきました。
爬虫類達も生きているのですから、多少のニオイはあります。
それにどのように向き合って対処していくのかも、生き物を飼育する上で大切な事なのです。
そんなニーズに応え、各社で販売されている爬虫類達にも安心な消臭グッズはそのためのエチケット、必需品とも言えます。