皆様おはこんばんにちは🦎カメレオン暮らしのあおいです!
今回ご紹介するのは、日本人なら一度は聞いたことがあるであろう、あのエリマキトカゲです。首周りに広がる大きなフリル(えり飾り)と、二足歩行で猛ダッシュする姿が印象的なあのトカゲですね🦎
実は私がカメレオンを飼い始める前、最初に「飼ってみたい!」と思ったのがエリマキトカゲだったんです。あの独特のシルエットと、ちょっとドラゴンっぽい威厳ある雰囲気……ぺぺ君と並べてみたら、どんな化学反応が起きるのか気になっていたりもします(笑)。
エリマキトカゲは見た目のインパクトとは裏腹に、きちんとした環境さえ整えれば10年以上一緒に暮らせる魅力的なトカゲです。ただし、大型でUVBや高温バスキングが必須という点では、初心者にはそれなりの準備が必要になります。
🦎 エリマキトカゲ早わかり(まず知りたい7項目)
| 項目 | 答え(目安) |
|---|---|
| 分類 | 有鱗目 アガマ科 エリマキトカゲ属(学名 Chlamydosaurus kingii)。属に含まれる現生種は1種のみ |
| 生息地 | オーストラリア北部〜ニューギニア南部。乾いた林やサバンナで木に登って過ごす半樹上性 |
| 大きさ | 全長60〜90cm(尾を含む)。オスの方が大型で、体重は最大600g前後まで |
| 寿命 | 飼育下で10〜20年。野生下でどれだけ生きるかはよく分かっていません |
| 値段の目安 | 2026年時点でおおむね1万〜3万円台が中心。サイズや状態によっては5万円前後の例も |
| 飼育難易度 | 中級。幅90cm×高120cm級の縦型ケージ、40〜45℃のバスキング、強めのUVBが前提 |
| 襟を広げる理由 | 主に威嚇(捕食者をひるませて逃げる時間をつくる)と、オス同士の主張や求愛。体温調節のためという説は研究では支持されていません |
このページではまず「どんな生き物なのか」を、襟(フリル)と二足走行のしくみから整理します。そのうえで、実際に迎える場合のケージ・温湿度・餌・健康管理まで順番にまとめました。1984年のCMで一気に有名になった経緯や、襟の色が地域で変わる話も取り上げています。飼い方だけを確認したい方は「飼育環境のセットアップ」まで進んでください。
📝 この記事でわかること
- エリマキトカゲの基本情報(大きさ・寿命・価格・原産地)
- フリルを広げる仕組みと生態の秘密
- 縦型大型テラリウムの選び方とレイアウト
- 温度・湿度・UVB管理の具体的な数値
- 餌の種類と給餌スケジュール
- カメレオンとの飼育難易度・費用の徹底比較
- 健康管理と注意すべき病気
エリマキトカゲはなぜ有名?名前の由来と1984年のCMブーム
「エリマキトカゲ」という名前は、首まわりのフリルを広げた姿が襟巻きのように見えることから付けられました。英語では frilled lizard・frillneck lizard と呼ばれ、学名は Chlamydosaurus kingii。オーストラリア北部からニューギニア南部にかけて分布するアガマ科のトカゲです。
日本でこれほど名前が知られている理由は、飼育人気よりもむしろ1本のテレビCMにあります。1984年、三菱自動車工業がミラージュ(2代目のマイナーチェンジ)のCMにエリマキトカゲを起用し、後ろ足だけで走る姿が全国に流れました。この作品はACC CMフェスティバル(第24回全日本フィルムCM大賞)などを受賞し、放送ライブラリーにも1984年の作品「ミラージュ『エリマキトカゲ』」として登録されています。
CMをきっかけに、エリマキトカゲは日本で一大ブームになりました。ただしオーストラリアは野生個体の輸出を厳しく制限しており、飼育のハードルも決して低くありません。ブームの熱がそのまま飼育者の増加につながったわけではなく、現在は一般的なペットショップで見かけることはほとんどなく、爬虫類専門店や即売会での流通が中心です。
つまりエリマキトカゲは、「CMで見たあのトカゲ」という記憶で知られている一方、実際の生態はあまり知られていないトカゲでもあります。次の章からは、あの襟をなぜ広げるのか、そして二足で走るのはどういうしくみなのかを順番に見ていきましょう。
同じオーストラリア出身で、より飼育のハードルが低い種を探している方はヒガシアオジタトカゲ(Tiliqua scincoides)飼育完全ガイドもあわせてご覧ください。
エリマキトカゲの基本情報
エリマキトカゲ(学名:Chlamydosaurus kingii)は、アジア科(アガマ科)に属する大型トカゲです。名前の通り、首周りに発達した「フリル(えり飾り)」を持つことが最大の特徴で、威嚇や求愛ディスプレイのときに傘のように広げます。
オーストラリア北部からパプアニューギニアの熱帯・亜熱帯林を主な生息域としています。木に登る半樹上性で、地上に降りると後脚だけで走る二足歩行が有名ですね。
| 項目 | データ |
|---|---|
| 学名 | Chlamydosaurus kingii |
| 分類 | 有鱗目 アガマ科 エリマキトカゲ属 |
| 原産地 | オーストラリア北部・パプアニューギニア |
| 全長 | 60〜90cm(雄はさらに大型になることも) |
| 寿命 | 10〜20年(飼育下) |
| 販売価格 | ベビー:1万〜3万円前後、成体:3万〜10万円以上 |
| 飼育難易度 | ★★★☆☆(中級者向け) |
| 性格 | 警戒心が強め・慣れると穏やか |

ポイント: オーストラリアは野生動物の輸出を厳しく規制しており、現在流通しているエリマキトカゲの多くは国内CB(captive bred=飼育下繁殖)個体です。できるだけCB個体を選びましょう。
エリマキトカゲの「種類」は1種だけ?襟の色が地域で変わる理由
「エリマキトカゲの種類を知りたい」という方は多いのですが、じつはエリマキトカゲ属(Chlamydosaurus)に含まれる現生種は Chlamydosaurus kingii の1種だけです。レオパやコーンスネークのように、モルフ(品種)が体系的に流通する種でもありません。
そのかわりに目を引くのが、襟の色の地域差です。分布域の西から東へ向かって、赤→オレンジ→黄→白っぽい色へと段階的に変化することが知られています。
| 地域 | 襟の色の傾向 | メモ |
|---|---|---|
| 分布域の西側(西オーストラリア側) | 赤 | 赤色カロテノイドに加えプテリジンという色素を持つ |
| ノーザンテリトリー | オレンジ | 赤型と黄型の中間的な色合い |
| クイーンズランド北部・ニューギニア | 黄 | 襟のカロテノイド濃度は西側より低い傾向 |
| クイーンズランド南部 | 白っぽい | 色素がもっとも少ないグループ |
2019年に英王立協会の学術誌で発表された研究では、赤い襟の個体は赤色カロテノイドとプテリジンを持ち、東側の黄色型・白色型ではカロテノイド濃度が低いことが示されました。血液中のカロテノイド濃度も西の赤型で高く、餌から得られる色素の入手しやすさが地域差の背景にあると考えられています。
さらに、カロテノイドに由来する襟の色の濃さが、オス同士の争いの勝敗を予測するという報告もあります。成熟したオスはメスや若いオスより襟が大きく、襟の派手さは「自分の強さの看板」として働いているわけです。
飼育目線でひとつ補足すると、日本で流通する個体は産地情報がはっきりしないことも多く、襟の色だけで産地を断定するのは難しいのが実情です。お迎えのときは色よりも、目の張り・体つき・餌への反応といった健康状態を優先して選んでください。
同じアガマ科でサイズが手ごろな種も気になる方はローソンアゴヒゲトカゲ(ヒメフトアゴ)飼育完全ガイドも参考になります。
フリルの仕組みと生態の秘密
エリマキトカゲが他のトカゲと一線を画す最大の魅力、それがあの巨大なフリル(えり飾り)です。首周りにたたまれた薄い皮膚のひだで、中には軟骨の支持構造が走っており、首の筋肉と連動して大きく広げることができます。
フリルを広げる場面は主に以下の3パターンです。
気分: ①威嚇(外敵・ライバル) ②求愛ディスプレイ(発情期) ③ビックリしたとき

威嚇時には口を大きく開けながらフリルを広げ、シューッとシャーシャー鳴いて後ずさりします。この迫力は実物を見ると本当に圧倒されます🔥 私も爬虫類ショップで初めて生でフリルを広げる瞬間を目撃したとき、思わず後ずさりしてしまいました(笑)。
半樹上性のエリマキトカゲは、野生では垂直方向の移動をよく行います。木の幹や枝に登り、そこで獲物を待ち構えたり、日光浴をしたりします。この習性から、飼育ケージは高さのある縦型タイプが必須といわれています。
また、よく知られる「二足歩行で走る」行動は、驚いて逃げるときに見られます。後脚で地面を蹴って猛ダッシュする姿はまさにミニドラゴン🐉!走るスピードは想像以上に速く、脱走には要注意です。
襟を広げる理由と二足走行のしくみ|研究でわかっていること
襟を広げる場面そのものは前の章で紹介したとおりですが、「なぜそんな器官が進化したのか」は長く議論されてきたテーマです。ここでは研究で確かめられていることを整理します。
1990年に発表された研究では、野生のエリマキトカゲを300時間以上観察し、博物館標本のデータと合わせて襟の機能が検討されました。その結論は、襟の主な役割は同種どうしのコミュニケーションと、捕食者を追い払うことだというものでした。かつて唱えられていた「滑空に使う」「食べ物を蓄える」「体温調節に役立つ」「音をよく聞くため」といった説は、いずれも支持されませんでした。
| 説 | 内容 | 研究での扱い |
|---|---|---|
| 威嚇・捕食者対策 | 急に大きく見せて相手をひるませる | 主要な機能として支持されている |
| 同種へのディスプレイ | オスの主張・求愛、社会的な出会いの場面 | 主要な機能として支持されている |
| 体温調節 | 襟を広げて日光を受け、体温を上げる | 支持されていない |
| 滑空・食料の貯蔵・聴覚の補助 | 襟を別の用途に使うという古い仮説 | 支持されていない |
威嚇のしかたは、デイマティック・ディスプレイ(相手をびっくりさせる型の防御行動)に分類されます。特徴は「急で目立ち、しかも短時間で終わる」こと。捕食者をひるませ、逃げるための数秒を稼ぐのが狙いです。オスの場合はこれに加えて、襟を部分的に立てる動作を繰り返しながら頭を上下に振る、尾を打ちつける、前脚を振るといった決まった型の動きを組み合わせ、およそ2ヘクタールほどの範囲から他のオスを追い出す警告としても使います。
構造の面でおもしろいのは、襟を立てるには口を開ける必要があるという点です。襟はのどの奥にある第1鰓角骨(さいかくこつ)とグレイ軟骨と呼ばれる部分の連動で立ち上がるため、口を閉じたまま襟だけを全開にすることはできません。写真や映像で口を開けた姿ばかり見かけるのは、そういう理由です。
二足で走るのは「速いから」ではない
後ろ足だけで走る姿もエリマキトカゲの代名詞ですが、2008年にオーストラリアのアガマ類16種を対象に行われた計測では、二足で走っているときの速度は四足のときより速いわけではないことが示されました。差が出たのは速度ではなく加速で、急加速すると重心が後ろへ移って前脚が地面から離れる、いわば「ウィリー」の状態になり、結果として二足になるという説明です。
ただし自分から積極的に二足で走ろうとする行動も観察されているため、二足走行に何らかの利点がある可能性は残されています。いずれにしても走る速さそのものは相当なもので、飼育下では脱走に注意が必要という点は変わりません。
もうひとつ飼育目線で押さえておきたいのは、襟の全開は「見せてくれた」ではなく強い警戒のサインだということです。研究でも捕食者への反応として襟を立てることが確認されています。襟を見たいからと驚かせるのは、体力とストレスの面で割に合いません。
飼育環境のセットアップ
エリマキトカゲの飼育で最初につまずくポイントが「ケージサイズ」です。成体は全長60〜90cmにもなるため、かなり大きなスペースが必要になります。
ケージは絶対にケチらないこと!狭い環境はストレスの原因になり、免疫力低下や病気につながります。
成体のエリマキトカゲには、最低でも幅90cm×奥行き60cm×高さ120cm以上の縦型テラリウムを用意しましょう。流木や太い枝、コルクバークなどで立体的なレイアウトを作ることで、本来の樹上性行動を引き出せます。
目安: 幼体〜亜成体:幅60cm×奥行45cm×高さ90cm / 成体:幅90cm×奥行60cm×高さ120cm以上

### ケージの素材と通気性
ガラス製のケージは保温性が高い一方で、通気性の確保が重要です。上部や側面のメッシュパネルで換気できるタイプを選びましょう。通気が悪いと湿気がこもりすぎて細菌・カビが繁殖しやすくなるため、適切なエアフローは健康維持に欠かせません。
### レイアウトのポイント
– **流木・太い枝**:高低差をつけて複数設置。バスキングスポット近くに太い横木を
– **植物(フェイクでも可)**:隠れ家になり、ストレス軽減効果あり
– **水入れ**:大きめの浅い容器を設置。飲水用兼、湿度調整に
– **床材**:ヤシガラ土やバークチップが湿度を保ちやすくておすすめ
餌・給餌ガイド

エリマキトカゲは基本的に完全な昆虫食性で、野生では小型の昆虫や節足動物を主食にしています。飼育下では以下の餌が使われます。
| 餌の種類 | 特徴・メモ | 頻度 |
|---|---|---|
| フタホシコオロギ・イエコオロギ | 定番の主食。Mサイズ以上を。消化よく嗜好性高め | 週2〜4回 |
| デュビア・レッドローチ | 高タンパク・動きが遅め。ストック容易 | 週2〜4回 |
| スーパーワーム | 脂肪分高め。おやつ程度に。嗜好性が非常に高い | 月2〜4回程度 |
| ホーンワーム・シルクワーム | 水分・カルシウムが豊富。脱水気味のときにも | 週1〜2回 |
| ピンクマウス(アダルトのみ) | タンパク・脂質が豊富。成体の特別おやつに | 月1〜2回 |
餌にはカルシウム+D3のサプリメントを必ずダスティングしてから与えましょう。カルシウム不足は代謝性骨疾患(MBD)の原因になります。週2〜3回カルシウムパウダーを、週1〜2回総合ビタミン剤をローテーションで使うのがおすすめです。
幼体(ベビー)は毎日または1日おきに給餌し、成長に合わせて徐々に量と頻度を調整します。成体は週2〜3回の給餌が目安です。肥満にも注意が必要なので、わき腹の太さで体型チェックをする習慣をつけましょう。
詳しい生き餌の種類と使い分けについては、こちらもご覧ください🐛
【徹底比較】爬虫類の生き餌まとめ!コオロギ・デュビア・シルクワームの違いと選び方
温湿度・UVB管理
エリマキトカゲの飼育で最も重要で、かつ最もトラブルが多いポイントが温度・湿度・UVBの三つのバランス管理です。
### 温度管理
エリマキトカゲは熱帯の昼行性トカゲです。十分に体を温めて代謝を上げることで、消化や免疫機能が正常に働きます。
目安: バスキングスポット:40〜45℃ / クールゾーン:25〜28℃ / 夜間:20〜24℃

バスキングスポットはケージの一角に集中して高温を作り、クールゾーンとの温度差をしっかり設けることで、トカゲが自分で体温調節できるようにします。バスキングスポットが低温だと消化不良や食欲不振を起こしやすいため、サーモスタットや温度計で常に確認しましょう。
夜間は照明・加温をすべて落としても20℃以上をキープできれば問題ありません。季節によっては保温球(セラミックヒーターなど)を使いましょう。
### 湿度管理
エリマキトカゲは熱帯・亜熱帯出身のため、湿度60〜80%が理想とされています。乾燥すると脱皮不全や脱水を起こしやすくなります。
– 1日2回、ケージ側面や植物に霧吹き
– 水入れの水は毎日交換
– ヤシガラ土などの保湿性の高い床材を使用
– ケージ内に温湿度計を複数設置して管理
乾燥した部屋ではエアコンのかけっぱなしに注意!湿度が下がりやすい冬は特に霧吹きの頻度を増やしましょう。
### UVBライト
エリマキトカゲはUVB要求量が高い昼行性トカゲです。UVI 2〜4相当のUVBを照射できるT5HO 10.0や12.0のランプが推奨されています。
– ランプはバスキングスポット近くの枝から約30〜35cm上に設置
– 1日10〜12時間点灯(タイマー使用推奨)
– 電球は12ヶ月ごとに交換(UV出力が落ちる)
– UVBを遮断するガラス越しでは意味がないのでメッシュ蓋から照射を
詳しいUVBライトの選び方はこちらも参考にしてください💡
【爬虫類UVBライト比較】T5HO・マーキュリーバルブどれを選ぶ?種類別おすすめまとめ
エリマキトカゲとカメレオンの違い

「カメレオン暮らし」ならではの視点として、エリマキトカゲとカメレオンを徹底比較してみます!
カメレオンを飼っている方から「次にエリマキを飼いたい」という声をよく聞きますが、飼育スタイルは結構違うんです。逆に「カメレオンと比べてどう?」という疑問にお答えします。
| 比較項目 | エリマキトカゲ | カメレオン(エボシ等) |
|---|---|---|
| 飼育難易度 | ★★★☆☆(中級) | ★★★★☆(中上級) |
| 必要なケージ | 縦型 幅90cm以上×高120cm以上 | 縦型 幅60cm以上×高90cm以上 |
| バスキング温度 | 40〜45℃(高め) | 35〜40℃(種による) |
| 主な餌 | 昆虫食中心(アダルトはマウスも) | 昆虫食のみ(エボシは野菜も可) |
| 寿命 | 10〜20年 | 3〜10年(種による) |
| 価格(ベビー〜成体) | 1万〜10万円以上 | 3万〜30万円以上(種による) |
| ハンドリング | 慣れれば可(個体差あり) | 基本的に不向き・ストレス大 |
| UVB要求量 | 高め(UVI 2〜4) | 中〜高(UVI 2〜4) |
| 飼い方の雰囲気 | 比較的たくましい・慣れやすい | 繊細・ストレス管理が最重要 |
「カメレオンより触れ合いたい」という方にはエリマキトカゲが向いているかもしれません。ただし寿命が長い分、長期のコミットメントが必要という点は覚悟が必要です。
エリマキトカゲの繁殖|産卵と孵化の流れ
エリマキトカゲの繁殖は、国内でも成功例が多くはありません。ここでは「繁殖を狙う場合に何が必要になるか」を、飼育のハードルとして把握できるところまで整理しておきます。
野生では雨季の始まりに合わせて繁殖期を迎えます。飼育下でこれを再現する場合は、乾季を模した数週間の低湿度期間を作ってから、湿度と給餌量を上げていくという手順が取られます。ペアリング前に十分な体格とカルシウムの蓄えを作ることが前提で、状態が上がっていないメスに産卵させると、卵詰まりや低カルシウム血症のリスクが跳ね上がります。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 繁殖のきっかけ | 乾季→雨季の再現(低湿度期間のあと、湿度と給餌を増やす) |
| 1回の産卵数 | おおむね8〜14個。シーズン中に複数回産むこともあるとされます |
| 産卵床 | 深さ20cm以上の湿らせた土やバーミキュライトを入れた産卵箱 |
| 孵化までの期間 | 28〜30℃前後の管理で2〜3ヶ月が目安 |
| ベビーの管理 | 親と同居させず個別管理。餌はSサイズのコオロギを毎日 |
注意していただきたいのは、繁殖は「飼育がうまくいっている証」ではあっても、初心者が目標にする段階ではないということです。産卵はメスの体に大きな負担がかかりますし、生まれた幼体をすべて適切に育てるには、ケージも餌の量も一気に増えます。まずは1匹を数年きちんと維持できてから検討するのが、生き物にとっても飼い主にとっても誠実な順番だと思います。
注意点・健康管理

エリマキトカゲは適切な環境さえ揃えれば比較的丈夫な種ですが、いくつか注意しておきたい健康トラブルがあります。
### 代謝性骨疾患(MBD)
カルシウム不足やUVB不足が原因で骨が弱くなる病気。手足の変形や骨折を引き起こします。
サプリのダスティングとUVBライトの管理を徹底することで予防できます。
### 脱皮不全
乾燥した環境での飼育で起こりやすいトラブルです。湿度が低いと皮がうまく脱げず、指や尾に古い皮が残って血行障害を起こすこともあります。
脱皮期間中は霧吹きの頻度を上げ、湿度60〜80%を維持しましょう。脱ぎ残しがある場合は、ぬるま湯に10〜15分浸けてから優しくほぐします。
### 口内炎(スタマティティス)
ウイルス・細菌感染や低温環境が引き金になりやすい口の中の炎症です。症状が悪化すると目にまで感染が広がって結膜炎を起こすこともあると言われています。口の周りが腫れている、よだれが増えているなどのサインがあれば早めに爬虫類専門の獣医師に診せましょう。
### 呼吸器感染症
低温・低湿度・換気不足の組み合わせで起こりやすいです。鼻や口から粘液が出る、呼吸のたびにゼーゼー音がするなどのサインがあれば要注意です。
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🛒 エリマキトカゲ飼育に必要なもの一覧
よくある質問(FAQ)
Q. エリマキトカゲはなつきますか?
個体差はありますが、幼体から丁寧に慣らせば比較的人に馴れることが多いと言われています。ただし、最初は警戒心が強く、無理に触ろうとするとフリルを広げて威嚇することも。ゆっくりと信頼関係を築いていくことが大切です。カメレオンと比べると、ハンドリングに向いている個体が多い傾向があります。
Q. エリマキトカゲは飼うと鳴きますか?
威嚇時や驚いたときに「シャーッ」「シュッ」という呼気音を出します。これは鳴き声というよりも空気を吐き出す音です。普段は静かな種なので、鳴き声による近所迷惑は心配しなくて大丈夫です。
Q. エリマキトカゲは単独飼育が基本ですか?
基本的に単独飼育を推奨します。オス同士は縄張り争いをするため、同居は危険です。オスとメスの同居もサイズや相性をよく見て慎重に判断してください。
Q. エリマキトカゲにフリルを広げさせたい場合は?
フリルは自然に広がるもので、強制的に広げさせることは推奨しません。健康状態が良く、環境に慣れていれば給餌のときや鏡を見せると広げることがあります。ただし過剰に驚かせることは強いストレスになるので注意しましょう。
Q. エリマキトカゲは昼行性ですか夜行性ですか?
完全な昼行性です。日中にバスキングをして体温を上げ、夕方以降は活動を落とします。UVBライトを適切に使用し、昼夜のサイクルを12時間ずつ程度に設定しましょう。
Q. 餌の頻度は毎日?
幼体は毎日〜1日おき、成体は週2〜3回が目安です。量は食べきれる程度に調整し、残った餌は必ず取り出しましょう。コオロギなどの虫はトカゲを噛む場合があります。
Q. エリマキトカゲの脱皮はどのくらいのペースですか?
若い個体では頻繁に(月1〜2回程度)、成体では数ヶ月に1回脱皮します。脱皮中は霧吹きの頻度を増やして湿度をキープすることが脱皮不全を防ぐポイントです。脱ぎ残しがあれば早めに対処を。
Q. エリマキトカゲの寿命は何年くらいですか?
飼育下では10〜20年とされる長寿なトカゲです。野生下でどのくらい生きるのかは、じつはよく分かっていません。10年を超えて付き合うことになるので、寿命の長さは「魅力」というより「引き受ける責任」として考えておきたいところです。長生きに直結しやすいのはバスキング温度・UVB・カルシウム管理の3点で、どれかが欠けたままだと数年単位で体を削ってしまいます。大型トカゲの寿命の考え方についてはフトアゴヒゲトカゲの寿命は何年?長生きさせる飼い方と寿命を縮めるNG飼育もあわせて参考になります。
Q. エリマキトカゲはどこで購入できますか?
爬虫類専門ショップや爬虫類即売会(レプタイルズショー等)で入手できます。できるだけ国内CB(飼育下繁殖)個体を選ぶことを強くおすすめします。WC(野生捕獲)個体は体内寄生虫などのリスクが高く、環境への適応も難しい場合があります。
Q. エリマキトカゲの値段はいくらくらいですか?
2026年時点の目安として、おおむね1万〜3万円台が中心です。サイズ・状態・入荷のタイミングで変わり、大きく育った個体や状態の良い個体では5万円前後で出ていることもあります。注意したいのは、生体価格より設備側にお金がかかる点です。幅90cm×高120cm級の縦型ケージ、強めのUVB、高出力のバスキングランプ、サーモスタットをそろえると、初期費用が生体代を上回ることは珍しくありません。値段だけで判断せず、設備と餌代を合わせた総額で考えてください。
まとめ
今回はエリマキトカゲ(Chlamydosaurus kingii)の飼い方を徹底解説しました!
エリマキトカゲはあの独特のフリルと二足歩行で走る姿が本当に魅力的なトカゲです。カメレオンと同様、本来の生息環境に近づけた飼育環境を作ってあげることで、長く元気に暮らしてくれます。
特に大切なポイントを振り返ると…
ポイント:
①縦型大型テラリウム(幅90cm×高120cm以上)
②バスキングスポット40〜45℃・クール25〜28℃
③UVBライトT5HO 10.0以上で毎日10〜12時間
④湿度60〜80%・毎日霧吹き
⑤カルシウム+D3サプリを餌にダスティング
カメレオンに比べると寿命が長く初期費用もかかりますが、その分だけ深い付き合いができるのがエリマキトカゲの魅力です。気になった方はぜひ爬虫類ショップに足を運んでみてください🌿
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今回も最後までお読みいただきありがとうございました🦎
あなたの素敵な爬虫類ライフの一助になれたら嬉しいです🌱












