皆様おはこんばんにちは🦎カメレオン暮らしのあおいです。
今回は、かつて日本中の縁日で「ミドリガメ」として大量に売られていた、誰もが一度は名前を聞いたことがあるであろうミシシッピアカミミガメについて、最新の規制対応も踏まえた完全飼育ガイドをお届けします。
2023年6月から条件付特定外来生物に指定されたことで、新規の購入や販売、野外への放出が厳しく規制されるようになりました。すでに飼育されている方も、これから既存個体を引き取ろうとされている方も、きちんとルールを理解した上で、最後まで責任を持って飼い切ることが今まさに問われています。
我が家ではカメレオンのぺぺ君がメインですが、爬虫類飼育の入門としてミドリガメを長年飼ってきた友人も多く、その経験談や最新の獣医療情報も交えながら、できる限りリアルな声でまとめていきますね。
📝 この記事でわかること
- ミシシッピアカミミガメの基本情報と飼育の前提
- 2023年6月施行「条件付特定外来生物」の最新ルール
- クサガメ・イシガメとの違いと見分け方
- 水槽サイズ・ろ過装置・水質管理の具体的方法
- 餌・UVB・バスキング・浮島など必須設備の全て
- 30〜50年の長寿を見据えた終生飼養の心得
⚠️ 重要:本記事の取り扱いについて
本記事は2023年6月以前から飼育されている個体、または無償で適法に譲り受けた個体の飼育者を対象としています。アカミミガメは現在、条件付特定外来生物に指定されており、新規の購入・販売・野外放出は法律で禁止されています。本記事の情報は2026年5月時点のもので、法改正の可能性もあるため、必ず環境省等の公式情報も併せてご確認ください。
ミシシッピアカミミガメの基本情報
まずは、ミシシッピアカミミガメというカメがどんな生き物なのか、基本的なところから押さえていきましょう。「ミドリガメ」という呼び名は子ガメの頃の鮮やかな緑色から来ている愛称で、和名・学名としては「ミシシッピアカミミガメ(Trachemys scripta elegans)」が正式です。
北米のミシシッピ川流域を原産とする半水棲のカメで、目の後ろにある鮮やかな赤い模様(耳のように見えることから「アカミミ」)が最大の特徴。半世紀以上にわたって世界中にペットとして輸出され、その丈夫さと適応力の高さゆえに、各地で外来種問題を引き起こしてきた経緯があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Trachemys scripta elegans |
| 原産地 | アメリカ合衆国(ミシシッピ川流域) |
| サイズ | オス約15〜20cm/メス約20〜30cm |
| 寿命 | およそ30〜50年 |
| 食性 | 雑食(人工配合飼料・水草・小魚など) |
| 飼育タイプ | 半水棲(水場と陸場の両方が必要) |
| 法的位置付け | 条件付特定外来生物(2023年6月〜) |
子ガメのうちは500円玉ほどの大きさですが、特にメスは成長すると甲長30cmに達することも珍しくありません。「最初は小さかったから簡単に飼えると思った」という人ほど、5年後10年後にサイズの大きさに驚かされる──これがアカミミガメ飼育の現実です。
ポイント:アカミミガメは「半水棲」。完全に水中生活ではなく、陸場で日光浴も必須です。
条件付特定外来生物としての規制を必ず知っておこう
飼育を続けるにあたって、何より先に押さえておきたいのが法律のお話です。2023年6月1日から、ミシシッピアカミミガメは「条件付特定外来生物」に指定されました。これは外来生物法の枠組みの中で新しく作られたカテゴリで、アメリカザリガニと並んで最初に指定された生き物です。
🚫 絶対にやってはいけないこと
野外への放出(逃がす行為)は厳禁です。違反すると個人で最大3年以下の懲役または300万円以下の罰金、法人では1億円以下の罰金が科されます。「飼いきれないから池に逃がす」は犯罪です。絶対にやめてください。
ここで大事なのは、すでに飼育している個体は、特別な届出なしにそのまま飼い続けられるという点。これは長年飼ってきた飼育者を一斉に犯罪者にしないための配慮で、終生飼養することが大前提です。
規制の主な中身を整理
| 行為 | 可否 | 補足 |
|---|---|---|
| 既存個体の飼育継続 | ✅ OK | 届出不要・終生飼養が原則 |
| 新規購入・販売 | ❌ 禁止 | 業として扱うこと自体が違法 |
| 野外への放出 | ❌ 厳禁 | 懲役・罰金の重い罰則あり |
| 個人間の無償譲渡 | ✅ OK | あくまで「無償」のみ可 |
| 繁殖(飼育下) | ⚠️ 不可 | 意図的繁殖は規制対象 |
| 屋外飼育(脱走防止策あり) | ⚠️ 要注意 | 逃走の恐れがある屋外は推奨されない |
⚠️ 屋外脱走に厳重注意
アカミミガメは壁を登る能力が高く、しかも泳ぎが得意。庭のビオトープや池での飼育は、台風や豪雨で容器が水没・破損した瞬間に「野外放出」となり、法律違反になりかねません。屋内・室内の水槽飼育を強くおすすめします。
📌 法規制について
本記事の内容は2026年5月時点の情報です。輸入・販売規制は変更される可能性があるため、最新情報は環境省等の公式サイトでご確認ください。
クサガメ・イシガメとの違いを知っておこう
日本でよく見かける似たような半水棲ガメに、クサガメとニホンイシガメがいます。アカミミガメと混同されることも多いので、ここで整理しておきましょう。
| 種類 | 特徴 | サイズ | 法的位置付け |
|---|---|---|---|
| アカミミガメ | 目の後ろに赤い模様、外来種 | 15〜30cm | 条件付特定外来生物 |
| クサガメ | 黒っぽい体色、首に黄色いライン | 15〜25cm | 準絶滅危惧(一部地域) |
| ニホンイシガメ | 明るい茶色、在来種 | 10〜18cm | 準絶滅危惧種 |
見分けるポイントは「目の後ろの赤いマーク」。アカミミガメ特有の鮮やかな朱色〜赤色のラインがあれば、それは間違いなくアカミミです。クサガメは首の側面に黄色いストライプが目立ちますが、赤い模様はありません。
飼育環境(水槽)の基本
では具体的な飼育環境を見ていきましょう。アカミミガメは体長の3〜4倍の幅、2倍以上の奥行きを持つ水槽が理想とされています。子ガメのうちは45cm水槽でも事足りますが、半年〜1年で手狭になる前提でいてください。
サイズ別の推奨水槽
| 甲長 | 推奨水槽サイズ | 水深目安 |
|---|---|---|
| 5cm未満(子ガメ) | 45cm水槽 | 10〜15cm |
| 5〜15cm | 60cm水槽 | 15〜25cm |
| 15〜25cm | 90cm水槽 | 25〜35cm |
| 25cm以上 | 120cm水槽or衣装ケース | 30cm以上 |
爬虫類用ケージの基礎知識でも触れていますが、半水棲のカメには専用ケージというよりも、ガラス水槽やプラ製の衣装ケースを流用するパターンが現実的。大型化したアカミミガメには、衣装ケースをDIY加工した飼育槽が圧倒的に維持しやすいです。
目安:水深は「アカミミの甲長×2倍」を最低ライン、ひっくり返っても自力で起き上がれる深さで。
レイアウトの基本構成
水槽内には必ず以下の要素を入れてあげてください。
- 水場(泳げる深さの水)
- 陸場(完全に体が乾く場所)
- バスキングスポット(暖を取る場所)
- UVBライト(紫外線供給)
- ろ過フィルター(水質維持)
- ヒーター(冬季)
アカミミは半水棲なので、水場だけでも陸場だけでもダメ。両方が同じ水槽に共存していることが大前提です。
ろ過装置を必ず設置しよう
水棲ガメ飼育で最も妥協してはいけないのが、ろ過装置(フィルター)です。アカミミガメは食べる量が多く、フンや食べ残しで水がすぐに濁ります。ろ過なしの水槽は、毎日水換えしていてもアンモニア中毒・甲羅ぐされの温床になります。
カメ向きフィルターの種類
| フィルター種別 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 外部式 | ろ過能力が最強、静音 | 中〜大型のアカミミ |
| 外掛け式 | 設置が簡単、コスパ良し | 子ガメ〜中型まで |
| 投げ込み式 | 水深浅くてもOK | 浅水飼育や子ガメ |
| 上部式 | 大容量、メンテ簡単 | 大型アカミミの本格水槽 |
水質管理の現実
ろ過があっても、水換えはサボれません。目安としては1〜2週間に1回の全換水+足し水。水温は20〜28℃を維持。冬場はサーモスタット付きヒーターが必須です。
⚠️ 水質悪化のサイン
水が白く濁る・異臭がする・カメが水中に潜らず常に陸場にいる──これらは水質悪化のSOSサインです。すぐに全換水と濾材清掃をしてください。放置すると皮膚病や甲羅ぐされ、最悪敗血症で命に関わります。
合言葉:カメ飼育の半分は「水との戦い」。フィルター+週1〜2回換水で楽になる。
餌のあげ方と適切な栄養
アカミミガメは雑食性で、配合飼料・小魚・水草・野菜などをバランスよく食べます。子ガメの頃は動物質寄り、大人になるにつれて植物質を増やしていくのが基本です。
主食は配合飼料でOK
テトラ・キョーリン・GEXなど大手メーカーから出ているカメ用配合飼料は、栄養バランスがしっかり計算されています。主食の8割を配合飼料、残り2割を生餌・野菜にするのが現代スタンダードです。
| 成長段階 | 頻度 | 量 |
|---|---|---|
| 子ガメ(5cm未満) | 毎日1〜2回 | 頭の半分くらい |
| 幼体(5〜15cm) | 2日に1回 | 5〜10分で食べきる量 |
| 成体(15cm以上) | 3〜4日に1回 | 5〜10分で食べきる量 |
あげていい副食
- 小魚(メダカ・小赤など)→生きエサとして月1〜2回
- 冷凍赤虫
- 水草(マツモ・アナカリス)
- 葉物野菜(小松菜・チンゲン菜・モロヘイヤ)
- 市販のレプティミン等の補助食品
⚠️ 餌のあげすぎに要注意
アカミミガメはいくらでも食べる「ご飯欲しい欲しい詐欺師」。可愛いからと毎日たっぷりあげていると、肥満→脂肪肝→内臓疾患のコースになります。「腹八分目」を徹底してください。成体は週2〜3回でも十分です。
ポイント:配合飼料中心+週1の生エサ+たまの野菜。これでバランスは十分。
ちなみにリクガメと違って、アカミミはヘルマンリクガメのような完全植物食ではないので、葉物野菜だけだと栄養不足になります。動物性タンパク質を必ず混ぜる、これがミズガメ系の特徴です。
UVBライトとバスキングは絶対必須
水棲ガメはよく「水中にいるから日光浴いらないんでしょ?」と勘違いされますが、アカミミガメにとってUVBと日光浴は命綱です。これがないと甲羅変形・くる病・甲羅ぐされが起こり、最悪短命に終わります。
UVBの役割
UVB(紫外線B波)は、カメの体内でビタミンD3を合成し、カルシウム代謝を正常化する役目を担います。これがないと食べたカルシウムが骨や甲羅に行かず、歪んだまま固まってしまうのです。
| 設備 | 推奨スペック | 点灯時間 |
|---|---|---|
| UVBライト | レプティサン10.0など、UVB照射率5〜10% | 8〜12時間 |
| バスキングランプ | スポットランプ50〜75W | 日中のみ |
| バスキング温度 | 30〜32℃ | 陸場直上 |
バスキングスポットの作り方
陸場の真上にバスキングランプとUVBランプの2灯を設置します。アカミミガメが甲羅を完全に乾かしながら、上から熱と紫外線を浴びられる配置にしてください。「陸場で甲羅干し」をしている時間こそ、彼らの健康を支える黄金タイムです。
⚠️ UVBライトは半年〜1年で交換
UVBライトは見た目がついていても、紫外線の出力は半年〜1年で大幅に低下します。「球が切れていないから大丈夫」ではなく、半年に一度の交換が原則。アカミミガメの甲羅変形の多くは、古いUVBの放置が原因です。
目安:UVBは半年で交換、バスキング温度は32℃前後で安定。
浮島・陸場の重要性
アカミミガメには「水中で泳ぐ場所」と「完全に体を乾かせる陸場」の両方が必要です。市販の浮島や、レンガを積んで作った陸場、アクリル板を使ったDIY甲羅干し場など、方法はいろいろ。大切なのは「全身が乾く広さ」と「カメが自力で乗り降りできる傾斜」です。
浮島選びのポイント
- カメの体が3倍くらい乗れる広さ
- 傾斜(スロープ)がついていてアプローチしやすい
- 水位変化に対応する浮く構造
- 素材は耐久性のあるプラスチック・樹脂
大型のアカミミガメだと市販の浮島では小さすぎることも。レンガと板で作る固定式陸場、もしくはタッパー型の島を自作するベテランも多いです。
ポイント:陸場は「全身が乾く広さ+自力で登れる傾斜」が二大要件。
30〜50年、最後まで責任を持って飼う覚悟
ここまで読んでくださった方にこそ、いちばん伝えたいのが「終生飼養」の覚悟です。アカミミガメは適切に飼育すれば30〜50年生きます。子ガメで迎えた個体が、自分の子供や孫の代まで生きる可能性もあるのです。
⚠️ 「飼えなくなった」は許されない
アカミミガメは条件付特定外来生物に指定されてから、「飼育放棄」の選択肢が事実上なくなりました。引き取り業者もいない、放出は犯罪、ペットショップは引き取れない──だからこそ、迎えた瞬間から「死ぬまで一緒」の覚悟が必要なのです。
転居・進学・結婚・出産で困らないために
30年スパンで考えると、人生の大きなイベントは何度も訪れます。引っ越し、就職、結婚、出産、介護。そのすべてで「カメを連れていく/世話をする」ことを念頭に置いてください。爬虫類仲間とのコミュニティを持っておくと、いざという時の助け合いになります。
万が一飼えなくなったら
- 個人間で無償譲渡を探す(SNS・地域コミュニティ)
- 地域の動物愛護センターや行政に相談(引き取り可否は自治体次第)
- 絶対に野外に放さない
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アカミミガメ飼育におすすめのアイテム
長期飼育を支えてくれる、信頼できるアイテムをまとめました。Amazonで取り扱いが安定しているものを中心にご紹介します。
よくある質問(FAQ)
Q1. 親戚から「もういらない」と言われたアカミミガメをもらえますか?
はい、個人間の無償譲渡は合法です。ただし「タダで譲るかわりに飼育用品を有償で買い取って」のような実質的な対価のやり取りはNG。あくまで純粋な無償譲渡である必要があります。譲り受けた瞬間から「終生飼養」の責任が始まることもお忘れなく。
Q2. ペットショップで売っていないのに、ネットで売られているのを見ました
2023年6月以降、業として(販売目的で)アカミミガメを売買することは違法です。万が一販売されているのを見かけたら、それは違法行為。購入は決してしないでください。匿名で環境省や自治体に通報することもできます。
Q3. 子ガメは何センチくらいまで小さいまま?
500円玉サイズ(甲長3〜5cm)の状態は、生後数ヶ月〜1年程度。その後はぐんぐん成長し、3〜5年で甲長15〜20cmに達します。「ずっと小さいまま」はあり得ないのがアカミミガメ。最初から大型化を見越した設備計画を。
Q4. 水草を入れていますが、すぐ食べられてしまいます
アカミミガメにとって水草は美味しいおやつ。マツモやアナカリスは食べられても安全な水草で、むしろ栄養補助になります。レイアウト目的ならカメに食べられない人工水草や流木中心に切り替えると良いでしょう。
Q5. 冬眠させた方がいい?
飼育下では基本的に冬眠させない方が安全です。屋内で水温20〜26℃に保ち、ヒーターで通年活動させる方法が現代の主流。冬眠は体力のあるカメだけが乗り越えられるリスキーな営みなので、不安があるなら越冬を選ばないでください。
Q6. クサガメと一緒の水槽で飼える?
サイズが近ければ可能ですが、エサの取り合いやテリトリー争いが起こりがち。クサガメとアカミミの混泳は推奨されません。それぞれ独立した水槽で飼育する方が、両方のカメが幸せです。
Q7. 甲羅にコケや藻が生えてきました
水質と日光浴不足のサインです。バスキング時間を増やし(甲羅干し中はコケが乾燥して落ちる)、UVBランプの劣化を確認、フィルターの清掃を見直してください。柔らかいブラシでやさしくこすり落とすこともできますが、無理は禁物です。
Q8. 旅行で1週間家を空ける場合は?
水温維持・自動給餌器・タイマー照明があれば、3〜5日程度は問題ないことが多いです。ただし1週間を超える場合は、飼育に詳しい知人やペットシッターに依頼するのが安全。万が一ヒーターが空焚きしたら大惨事になります。
まとめ
ミシシッピアカミミガメは、かつて日本中で誰でも手軽に飼えた身近な存在から、「条件付特定外来生物」として法律的にも倫理的にも責任の重い飼育対象へと変わりました。新規購入はできず、野外放出は犯罪。すでに飼育されている方には、いまいる個体を最後まで責任を持って看取る覚悟が問われています。
とはいえ、適切な水槽・ろ過・UVB・餌・陸場が揃えば、アカミミガメは丈夫で人懐っこい、本当に魅力的なカメです。ご飯のときに猛ダッシュで寄ってくる愛らしさ、甲羅干しでのんびり日光浴する姿、30年・40年と歳月を共にする深い絆。これは他のペットでは味わえない時間です。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました🦎
あなたの素敵な爬虫類ライフの一助になれたら嬉しいです🌱












